フードデリバリーサービスの普及とともに、注文後のキャンセルに関するトラブルも増加しています。特にUber Eatsなどのプラットフォームでは、「すぐにキャンセルしたのにキャンセル料が全額かかる」といったケースが話題になります。本記事では、Uber Eatsのキャンセルポリシーの実態と、キャンセル料が課された場合に法的にどう扱われるのか、支払い義務や対処方法についてわかりやすく解説します。
Uber Eatsのキャンセルポリシーとは
Uber Eatsでは、注文確定後は原則としてキャンセル料が発生する場合があると利用規約で明示されています。これは料理が作られていなくても、店舗が受注した時点で業務準備が始まると見なされるためです。
ただし、キャンセルタイミングや店舗側の調理進行状況、配達員が割り当てられたか否かによって、返金対応が柔軟に行われることもあります。「1分以内にキャンセルしたのに全額請求」といった例では、サポートへの問い合わせによって例外的に返金される可能性もあります。
労力が発生していないのに全額請求されるのは不当？
注文後すぐのキャンセルであっても、Uber Eatsのプラットフォーム上では「契約成立」が成立した時点で、一定のキャンセル料を請求できる仕組みになっています。
これはいわゆる「電子商取引契約」に該当し、利用者が注文ボタンを押した時点で、サービス提供義務と支払い義務が発生するという考え方が採用されています。ただし、合理性に欠ける一律請求が繰り返されている場合には、消費者契約法に基づく無効主張も理論上は可能です。
キャンセル料を払わなかった場合、捕まる？訴訟になる？
キャンセル料の未払いが刑事事件（逮捕）に発展することはまずありません。これは契約上の民事的な金銭トラブルであり、詐欺罪などの刑法に抵触するような要件には該当しないためです。
また、Uber Eatsなどの事業者が1,000円〜3,000円程度の少額トラブルについて、個別に訴訟を起こすことは非常に稀です。訴訟コストや手間に見合わないため、実際には督促やアカウント制限で終わるケースが大多数を占めます。
返金を希望する場合の効果的な対応方法
キャンセル料に納得がいかない場合は、Uber Eatsのアプリ内からサポートセンターに問い合わせましょう。以下のようなポイントを明確に伝えると、対応されやすくなります。
- キャンセルまでの時間（例：1分以内）
- 店舗が調理に着手していないこと（店舗確認済）
- 配達員がまだ割り当てられていなかったこと
- キャンセル理由（配達予想時間の急変など）
冷静かつ具体的な情報を提供することで、キャンセル料の返金やクレジットでの補填が認められるケースもあります。
実例：キャンセル料が返金されたケースとされなかったケース
例1：ラーメン注文後30秒以内にキャンセル。配達員未割当、店舗未調理と確認し、サポートへ連絡した結果、全額返金。
例2：同様のタイミングでキャンセルしたが、店舗側が「準備を開始した」と報告していたため、返金されず。キャンセル料は発生。
まとめ：キャンセル料は基本ルールに基づくが交渉次第で緩和も
Uber Eatsでは、注文後即キャンセルでもキャンセル料が発生する場合がありますが、それが絶対ではありません。状況とタイミング次第では返金対象になり得るため、泣き寝入りせずにサポートへ相談することが重要です。
支払わなかったとしても刑事罰にはなりませんが、アカウント制限などのリスクもあるため、まずは冷静に交渉を行いましょう。