SNSや出会い系アプリの普及により、「セクストーション(性的脅迫)」の被害が急増しています。被害者は多くの場合、恐怖と不安に押し潰され、冷静な判断ができなくなってしまいます。しかし、正しい対応を知ることで被害の拡大を防ぎ、安心を取り戻すことができます。
セクストーションとは何か?手口と被害の傾向
セクストーションとは、SNSや通話アプリを通じて性的なやり取りを誘導し、録画やスクリーンショットを利用して金銭を要求する犯罪手口です。犯人は海外にいるケースが多く、被害者の弱みを握って脅してくるのが特徴です。
特にInstagramやFacebook、LINEなどで外国人からのDMが始まり、親しげなやりとりからビデオ通話に発展し、その中で裸を見せてしまい、その映像をもとに「拡散するぞ」と脅されるパターンが多く報告されています。
絶対にやってはいけない対応:お金を払わないこと
最も重要なのは「金銭を絶対に支払わないこと」です。一度支払ってしまうと、さらに要求がエスカレートします。相手にとっては「払う人=もっと脅せる人」と認識されてしまいます。
たとえ相手が「今すぐ振り込まなければ家族や友人に送る」と脅してきても、証拠がない限り現実的に全ての知人へ拡散することは困難であり、99%は脅しの一環です。
今すぐ行うべき対処法と手順
- ① すぐに相手をブロック:連絡を断つことで精神的な負担も軽減されます。
- ② SNSのプライバシー設定を強化:Instagramのストーリー公開範囲やフォロワー情報を非公開にし、タグ付けを制限します。
- ③ 証拠を保存:脅迫内容のスクリーンショット、相手のアカウント、通話履歴などを保存し、警察に提出できるようにします。
- ④ 警察に相談:サイバー犯罪相談窓口や地元の警察署へ通報しましょう。
- ⑤ SNS運営に報告:InstagramやFacebookなどの通報機能を使って運営へ違反報告をします。
被害者の声と経験談:実際にどうなったか
同様の被害に遭った方の中には「ブロック後、何も起きなかった」というケースが多くあります。犯人は複数人に同様の脅しをかけており、労力のかかる行動(実際の拡散)を取る可能性は低いのです。
また、実際に拡散されたというケースは非常に稀であり、多くは脅迫だけで終わります。それでも、精神的ショックが大きいため、専門のカウンセリングなども検討してください。
弁護士や支援団体を頼る選択肢
より安心して対処するために、弁護士ドットコムや無料法律相談所に相談するのも有効です。プライバシーに関する問題に詳しい弁護士が、法的対応のアドバイスをくれる場合もあります。
また、PAPS(ポルノ被害と性暴力を考える会)など、ネット性被害の支援団体もあるので、心理的ケアを含めてサポートを求めることも可能です。
まとめ:冷静な対応が身を守る鍵
セクストーションに遭った場合、「支払わない・ブロックする・証拠を保存する」の3点が鉄則です。脅迫に屈することなく、早めに警察や専門機関に相談することで、安心を取り戻すことができます。
一人で抱え込まず、法的・心理的支援を受けながら対応していきましょう。