病院カルテをスマホ撮影した実習生は違法?写真撮影・持ち出しの法的ルール解説

病院で実習生がカルテをスマホで撮影したという驚きの“噂”について、実はこれは法的にも倫理的にも見逃せない行為です。本記事では「個人情報保護」「施設管理」「撮影許可」の観点から整理し、安心して医療機関を利用するための知識を提供します。

📌撮影前に「同意」は必須

日本の個人情報保護法(APPI)では、カルテなど医療記録は「要配慮個人情報」に分類され、**撮影や取得には事前の本人同意が必要**です :contentReference[oaicite:0]{index=0}。

実務では、患者本人や家族に撮影目的を説明し、同意を得る必要があります。無許可の撮影は違法であり、たとえ院内でも**民事責任や損害賠償の対象**となる可能性があります :contentReference[oaicite:1]{index=1}。

誰が許可できる?職員の権限には限りあり

一般的に、**実習生やパート職員には撮影許可権限がない**とみなされます。その行為が病院の明確なガイドライン外であれば、**組織的なルール違反**として問題視されます。

施設管理と肖像権にも配慮が必要

病院は施設管理権を持ち、無断の撮影を禁止できます :contentReference[oaicite:2]{index=2}。また、患者や職員には肖像権やプライバシー権が認められ、**無許可の撮影は侵害行為とみなされる**ことが少なくありません。

スマホ撮影=即違法?刑事罰の可能性は?

スマホでの撮影行為自体に**直ちに刑事罰があるわけではありません**。一方で、撮影後に**SNS投稿などで流出**させた場合は民事責任や施設管理権の侵害として損害賠償を請求される可能性があります :contentReference[oaicite:3]{index=3}。

スマホ写真はどこまでOK?

許可を得て、**カルテの写真を取得したとしても、その管理・保管・使用目的が適切であることが求められます**。許可範囲を超えた使用があれば、民事責任に加え、個人情報保護委の指導対象となる可能性があります :contentReference[oaicite:4]{index=4}。

事例で学ぶ対処法

例えば、実習生がスマホでカルテの写真を撮った場合、以下の対応が望まれます。

  • 病院内のルールに照らして、無許可であれば写真の削除とデバイスの回収
  • 患者本人への報告と謝罪
  • 再発防止策の策定(ガイドライン整備・職員教育)

まとめ

院内で実習生がスマホでカルテ写真を撮影することは、**本人同意なしでは法的・倫理的に問題がある可能性が高い**行為です。今後、同様のケースに遭遇した場合は、病院に対し患者保護と再発防止策を求めることができます。

個人情報やプライバシーを守るためにも、**病院には明確なルールと適切な運用が求められます**。

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