近年、ジャパントラスト債権回収株式会社など実在する企業名を語った詐欺SMSが多く報告されています。SMSに「差し押さえ予告通知」「訴訟等申立予告通知」などと記載されていると、不安になってしまうのも無理はありません。今回は、そのようなSMSが届いた際に注意すべきポイントや、詐欺かどうかを見極める方法、そして本当に債務がある場合の対応法について解説します。
実在する企業を名乗るSMS詐欺が増加中
「ジャパントラスト債権回収」など信頼性のある名前を使い、債務を匂わせるSMSを送る手口が確認されています。これらのSMSは、無視したら差し押さえや裁判になると脅す内容が多く、心理的に焦らせるのが特徴です。
しかし、実際には過去に契約していない通信サービスや覚えのない未納金を理由にしているケースも多く、典型的な詐欺です。
送信元の電話番号で真偽を見極める
ジャパントラスト債権回収の公式サイトでは、正規のSMS送信元番号や連絡先が公開されています。SMSの送信元番号が「247108」など短い数字のみの場合、正規のものではなく、詐欺の可能性が高いです。
正規の企業であれば、SMS以外にも郵送で通知が来ることが通常であり、いきなりSMSだけで法的措置を取ることは稀です。
本当に債務があるのか確認するには?
身に覚えのある契約が過去にあったとしても、契約日や支払い状況を確認するには以下の方法があります。
- 過去の契約書や請求書を探す
- 携帯会社やプロバイダに問い合わせる
- 信用情報機関(CIC・JICCなど)で記録を確認する
10年以上前に解約済みで、その後一切通知が来ていなかったのであれば、消滅時効の可能性も高くなります。
詐欺SMSを受け取った場合の正しい対応
不審なSMSが届いたら、以下のように対応しましょう。
- 記載された電話番号やリンクには絶対にアクセスしない
- スマートフォンのキャリアにSMSの転送を依頼し、迷惑SMSとして通報
- 総務省の「迷惑SMS相談窓口」や消費生活センターへ相談
- 警察のサイバー犯罪対策窓口にも情報提供可能
記録としてスクリーンショットを保存しておくことも、万が一被害に発展した際に役立ちます。
実例紹介:不安を煽る詐欺SMSの手口
たとえば「〇〇通信未納料金の件で、〇月〇日までに連絡がない場合、預金・給与の差押え手続きを開始します」と書かれ、URLが付いているSMSを受け取った方が、URLにアクセスしたところ個人情報を抜き取られ、別の詐欺に悪用される事例もあります。
このように、安易にアクセス・返信すると被害が拡大する危険性があるため、まずは冷静に真偽を見極めることが重要です。
まとめ:差し押さえ予告SMSはまず「疑う」ことが第一歩
ジャパントラスト債権回収を名乗るSMSが届いた場合、まずは公式サイトや送信元の番号を確認しましょう。内容に心当たりがなく、送信元も不審であれば、それは詐欺の可能性が高いです。
慌てず、冷静に情報を精査し、必要があれば消費者センターや警察に相談してください。自分の身を守るためには、「少しでも怪しいと感じたら反応しない」ことが何より大切です。