頚椎捻挫で物損から人身事故へ変更すべき?メリット・デメリットを弁護士視点で解説

交通事故で「頚椎捻挫(むちうち)」と診断を受けたなら、物損事故ではなく人身事故への切り替えを検討すべきです。本記事では、その理由と手続き、将来のリスク管理の観点から解説します。

物損事故と人身事故の違いとは?

まず理解したいのは、物損事故は車や物の損害だけ、人身事故は「人のケガや死傷」があった事故という区別です:contentReference[oaicite:0]{index=0}。

人身事故扱いにすると、自賠責や任意保険から治療費・慰謝料などが請求可能になり、実況見分調書も作成されるため、後の交渉で有利になります:contentReference[oaicite:1]{index=1}。

人身事故に切り替えるメリット

① 治療費・慰謝料・休業損害の請求が可能:物損では補償対象になりません:contentReference[oaicite:2]{index=2}。

② 実況見分調書が証拠として使える:過失割合を決めるための重要な資料になります:contentReference[oaicite:3]{index=3}。

切り替えの手続きと注意点

まず速やかに病院を受診し、診断書を取得してください。その後、物損扱いの警察署へ診断書を提出し、人身事故への切り替えを申請します:contentReference[oaicite:4]{index=4}。

原則として被害者・加害者双方の出頭などが必要で、事故後なるべく早く(目安1〜2週間以内)申請することが望ましいです:contentReference[oaicite:5]{index=5}。

人身事故に切り替えないデメリット

① 保険適用が限定される:自賠責の適用がなく、補償が不十分になる可能性があります:contentReference[oaicite:6]{index=6}。

② 過失割合や症状の因果関係が争われやすい:物損事故では実況見分調書が作成されず、不利益になる恐れがあります:contentReference[oaicite:7]{index=7}。

頚椎捻挫(むちうち)特有の注意点

むちうち症は事故後数日〜数週間たって症状が出ることが多いため、早期受診と診断書取得が重要です:contentReference[oaicite:8]{index=8}。

症状固定後には後遺障害等級の認定も可能となるため、切り替えは更なる補償獲得につながります:contentReference[oaicite:9]{index=9}。

実例で学ぶ切り替えの効果

【事例①】事故当初は首の軽い痛みのみで物損処理 → 数日後むちうち症状が出現 → 人身事故に切替え、通院費・慰謝料請求が可能に。

【事例②】切替えせず物損処理のまま治療継続 → 保険会社に「ケガは軽微」「物損のまま」とされ、通院打ち切りや慰謝料が著しく低額になるケースも。

まとめ:人身事故への切り替えは積極的に検討を

・頚椎捻挫と診断されたら、例え軽傷でも物損から人身事故に切り替えるメリットは大きい。
・早期の病院受診・診断書取得、警察への申請がカギ。
・放置すると保険適用や賠償交渉で不利になりやすい。

怪我の補償をしっかり得るために、交通事故後は早めに人身事故への切り替え手続きを進めましょう。

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