自転車同士の事故は誰にでも起こりうる身近な出来事ですが、いざ当事者になると「どうすればよいか分からなかった」と感じる人は少なくありません。特に相手がケガをした場合は、適切な対応を取らなければ後々大きなトラブルに発展することもあります。今回は、下り坂での自転車事故を例に、事故時の正しい対応とその後に取るべき行動について解説します。
事故直後に最優先で取るべき行動
事故が起きたらまずは「けが人の確認」が最優先です。相手に外傷や痛みがある場合、ためらわずに救急車を呼ぶべきです。
次に重要なのが「警察への通報」です。自転車同士の事故でも道路交通法上の交通事故に該当します。警察を呼ばずにその場で解散してしまうと、後でトラブルが起きた際に第三者の記録が残らず、自分を守る手段がありません。
連絡先と状況の記録を確実に残す
相手の連絡先（氏名・電話番号・住所）を丁寧に聞き、できればこちらの情報も渡します。また、スマートフォンなどで事故現場や自転車の損傷状況を撮影しておくと後々の証拠になります。
このやりとりは冷静に行うことが大切ですが、感情的になってしまった場合や、その場の雰囲気で連絡先を聞けなかった場合でも、後日学校を通じて連絡が来る可能性はあります。
学校への連絡がある可能性と対応
制服を着ていたことから、相手が学校を特定して連絡するケースは珍しくありません。特に相手がケガをしていた場合、心配や怒りから学校に相談する可能性は高くなります。
学校側に連絡が入った場合、生徒指導担当や担任教師から事情を聞かれることになるでしょう。ただし、誠実に状況を説明すれば、重く責められることはありません。むしろ、事故後にどう対応したかが重要視されます。
損害賠償や示談の可能性について
相手がケガをしていた場合、医療費や慰謝料などの損害賠償を請求されることがあります。このようなときのために「自転車保険」に加入していると安心です。
最近では、都道府県によっては自転車保険への加入が義務化されており、学校を通じて団体保険に加入しているケースもあります。保護者と一緒に保険証券や契約内容を確認しておきましょう。
今後のために知っておきたい自転車事故の基本マナー
- 自転車は「車両」であり、歩行者や交差点では一時停止を守る
- 下り坂では速度を落とし、ブレーキを意識的に使う
- ヘルメットや反射材など安全対策も大切
- 事故時には必ず警察に通報する
これらを習慣づけることで、事故の予防だけでなく、万一のときにも冷静に対応できます。
まとめ｜事故後の誠意ある行動が信頼を生む
自転車事故を起こしてしまったことはショックかもしれませんが、大切なのはその後にどう対応するかです。相手が連絡してこなかったとしても、心配であれば学校を通じて連絡を取ることも可能ですし、今後の対応を誠実に行うことが信頼回復につながります。
また、今後に備えて自転車保険の加入を検討することや、安全運転の見直しを行うことも忘れないようにしましょう。