コンビニなどの駐車場で起こる車同士の事故は、状況が複雑で責任の所在が曖昧になるケースが少なくありません。特にバック同士の衝突や一方が動いていた状況では、「過失割合」が判断材料となり、納得のいかない結果になることもあります。この記事では、駐車場で事故に遭った際に取るべき行動や証拠の集め方、そして損をしないためのポイントを詳しく解説します。
駐車場での事故は「道路交通法の適用外」でも侮れない
駐車場内は公道とは違い、道路交通法の一部が適用されないケースがあります。しかし、それでも損害賠償や保険対応の観点では、動いていた車同士の過失割合や優先関係が重視されます。
たとえば、停車中の車にぶつけられたなら0:100に近い判断になりますが、両方がバックしていた場合は「50:50」を基本とする判断を保険会社が行うことが多く、被害者感覚と食い違う場合があります。
事故直後にすべき5つの対応
- 警察へ連絡:物損・人身にかかわらず必ず通報。事故証明が今後の保険請求の要。
- 保険会社への連絡:自分の加入保険に速やかに事故の状況を報告。
- 現場写真の撮影:事故車両の位置・傷・周囲の様子を記録。
- 目撃者の確保:証言がある場合は氏名・連絡先を控えておく。
- ドライブレコーダーの映像保存:証拠として非常に有効。SDカードを抜いて保存を推奨。
保険会社の過失判断が納得いかないときの対処法
保険会社の過失割合の判断に納得できない場合、弁護士特約の活用が強く推奨されます。自分の加入保険に弁護士費用特約があれば、自己負担なしで法律相談・交渉依頼が可能です。
また、過失割合に異議を唱える場合はドライブレコーダーや目撃証言がカギになります。保険会社とのやりとりは記録し、必要なら消費生活センターなどにも相談を。
修理工場に向かう前に確認すべきこと
- 保険会社のアジャスター(損害調査員)の確認前に修理を進めると、補償金額に不利になる場合があります。
- 加害者側の保険で直すなら、事前に相手保険会社に修理工場名を伝え、了承を得るのが無難です。
- 修理費用の支払い方式(立替 or 保険会社支払い)も確認しておきましょう。
目撃者の証言を活かすには?
目撃者が「あなたが悪くない」と証言していても、その内容が客観的かつ信頼性があると保険会社が判断しない限り、評価されないことも。
有効な証言とは、以下のようなものです。
- どちらが先に動いていたかを具体的に説明できる
- 接触の瞬間を正確に見ていた
- 第三者(通行人など)で利害関係がない
まとめ:泣き寝入りを防ぐための行動がカギ
駐車場でのバック事故は、状況の解釈が分かれやすく、感情的にも納得しづらい結末になりがちです。しかし、証拠・証言・弁護士対応を的確に行うことで、自身の正当性を主張しやすくなります。
焦って修理や和解に進まず、一つずつ手順を確認しながら対応を進めていきましょう。あなたの正当な主張がきちんと伝わるよう、情報の整理と冷静な対応が何より重要です。