スマートフォンに突然かかってきた見知らぬ番号からの電話。不審に思って掛け直してみると「この番号は現在使われておりません」とアナウンスが流れ、さらに不安になる――。このような体験をした方は少なくありません。本記事では、このような不可解な電話の正体や背景にある仕組み、対処法について解説します。
突然の不審な着信、そして使われていない番号?
「+6964405935」という見慣れない番号から電話があり、折り返したところ「この電話番号は現在使われておりません」と案内された――。このような現象は、スパム電話や詐欺の一環である可能性があります。
実際にこのような番号は「偽装発信(スプーフィング)」と呼ばれる技術で、架空または一時的に使われる番号として用いられます。
なぜ「現在使われておりません」となるのか?
犯人は「番号偽装」技術を使い、架空の電話番号や誰かの実在する番号を一時的に表示させて電話をかけてきます。折り返したときに実際の通信会社がその番号の使用を確認できなければ、音声ガイダンスで「使われていません」と案内されるのです。
また、一部では国際電話番号のフォーマットに似せた番号を利用して、折り返しによる課金トラブルを狙うケースも報告されています。
こうした番号に共通する特徴
- 電話番号の桁数が不自然(+69など、日本の携帯や固定電話には存在しない)
- 非通知・国際電話風の表示
- 数秒で切れるなど、留守電に残さず不審なパターン
こうした特徴が見られる場合、折り返しは避けるのが賢明です。
詐欺やトラブルを避けるための対策
・知らない番号は安易に出ない、または折り返さない
・ネットで番号を検索し、スパム報告があるか調べる
・スマホに迷惑電話対策アプリ(Whoscall、電話帳ナビ等)を導入する
また、SIMカードや電話契約を通じて国際電話ブロックをかけることも可能です。特に高齢者や機械に不慣れな方には設定のサポートも有効です。
実際の被害例とその傾向
・「見覚えのない番号に折り返したら、高額請求が届いた」という国際通話詐欺の報告
・不審な着信を境に、フィッシングSMSや詐欺メールが届くようになったという事例も
このような事例では、番号を通じて「誰が応答するか」を確認し、別の手段でアプローチしてくるケースもあります。
まとめ:心当たりのない番号には慎重に対応を
「使われていない番号」からの着信という現象の裏には、技術的な偽装や詐欺のリスクが潜んでいます。少しでも不安に思ったときは、番号を検索する、通話を控える、迷惑電話アプリを活用するなどの防衛策を取ることが大切です。
もし万が一、何らかの金銭的被害や不審な通話が続く場合は、通信会社や消費者センターに相談しましょう。未然に防ぐことが何よりの対策です。