交通事故に関わったかもしれない状況に陥った際、「バレたくない」「どうしたらいいかわからない」という気持ちは自然な反応です。しかし、特に会社のリース車両を使用している場合、対応を誤ると責任が大きくなってしまう可能性があります。この記事では、警察相談ダイヤル#9110への相談の影響、会社やリース会社への通知の可能性、そして正しい対応のステップについて解説します。
#9110への相談で情報が会社に漏れることはあるのか?
#9110は警察が設置している交通事故やトラブルに関する相談窓口であり、基本的には匿名でも相談が可能です。氏名や車両情報を伝えない限り、その相談内容が会社やリース会社に自動的に伝わることはありません。
ただし、相談の内容が「事故の可能性あり」と判断された場合には、事故処理や捜査に発展する可能性があり、その段階で会社への連絡が必要となるケースがあります。
リース車での事故疑いがあるときの注意点
リース車は基本的に契約上、管理者(=会社)に運行記録や事故報告の義務が発生します。自らが判断して動かないまま事態が進行した場合、以下のようなリスクが伴います。
- 事故の報告義務違反による契約違反
- 保険適用外となる可能性
- リース会社からの賠償請求リスク
事故や物損の有無があいまいでも、速やかに会社の担当者または上長へ報告しておくのが無難です。
本当に当て逃げをしてしまっていた場合の対応
物損事故や人身事故を起こした場合、道路交通法第72条の「報告義務違反」に該当するおそれがあります。たとえ相手が現場にいなかった場合でも、警察への報告を怠ったままだと「当て逃げ(ひき逃げ)」とされる可能性があります。
すでにその場を離れてしまった場合は、できるだけ早く最寄りの警察署に自分から連絡・出頭するのが最も誠実でリスクの少ない行動です。
相談・出頭する前に整理しておきたい情報
警察に相談や報告をする際は、以下の情報を準備しておくとスムーズです。
- 事故の日時と場所
- 接触した可能性のある物・車両など
- 自車両の損傷箇所(写真があればなお良い)
- 自分の連絡先、勤務先情報(必要に応じて)
また、スマートフォンのGoogleマップの移動履歴や、周辺に防犯カメラがないかも確認しておきましょう。
罪を軽くするための行動とは?
自発的に報告・謝罪・補償の意思を示すことは、刑事処分や民事賠償での減免材料となる可能性があります。特に以下の対応が重要です。
- 被害者が特定されていれば謝罪と弁償
- 保険会社または会社を通じた損害賠償の対応
- 再発防止の誓約と誠意ある態度
反対に、隠そうとしたり虚偽の説明をすると、罪が重くなるだけでなく信用も失ってしまいます。
まとめ:恐れずに正しい手順を踏めばリスクは最小限に
「当て逃げしてしまったかもしれない」と不安に思ったら、誠実な行動が最も有効なリスク対策です。#9110は相談用窓口であり、すぐに外部に通報されるわけではありませんが、最終的には警察への報告や会社への連絡が避けられないケースもあります。
迷ったときは、まずは相談。嘘をつかず、自分の責任を自覚した上で行動することが、結果として自分を守る一番の方法です。