日々多くの製品やサービスが登場する中で、消費者を惑わす「インチキ商品」や「詐欺まがいビジネス」も後を絶ちません。この記事では、よくある手口や見抜き方、そして実際に被害が報告されている事例などを通して、賢い消費者になるためのポイントを解説します。
よくあるインチキ商品の特徴とは？
インチキ商品にはいくつか共通する特徴があります。たとえば、科学的根拠がないにもかかわらず「〇〇が治る」「飲むだけで痩せる」といった誇大広告を掲げている商品には要注意です。
特に健康食品や美容グッズにおいては、根拠が不明なまま「医師も推奨」などと謳うケースもあります。これは薬機法違反に該当することもあるため、広告内容を鵜呑みにせず、第三者のレビューや国民生活センターの情報を確認するのが賢明です。
例：磁気ブレスレットによって血流が良くなると宣伝されていた商品に対し、消費者庁が再発防止命令を出した事例があります。
詐欺的ビジネスモデルのパターン
ビジネスモデルの中にも、消費者を巧みに誘導して搾取するものがあります。特に多いのが「情報商材ビジネス」や「マルチ商法」です。
情報商材では「月収100万円稼げるノウハウ」などと煽り、高額な商品を販売する手口が目立ちます。中身が空虚だったり、実践しても再現性が極めて低い場合が多く、被害相談が後を絶ちません。
例：「LINEで稼ぐ方法」などとうたい、高額な会員費を請求するも、提供された情報は無料でも得られる内容ばかりだったという事例があります。
口コミやレビューを鵜呑みにしない
ネット上のレビューやSNSでの口コミも、実は操作されている可能性があります。特に「やらせレビュー」や「ステマ投稿」は現在でも横行しています。
一見高評価に見えても、レビューが偏っていたり、不自然にポジティブな内容が多すぎる場合は疑ってかかるべきです。レビューサイトが運営元と利害関係にある場合もあるため、複数の情報源を比較検討する姿勢が求められます。
例：Amazonで販売されていたダイエットサプリに関し、「★5レビュー」を投稿すると特典がもらえるという誘導があり、信ぴょう性に欠けると報じられたことがあります。
被害に遭わないために確認したいチェックポイント
購入や契約の前に、以下の点を確認することで被害を回避できる可能性が高まります。
- 販売会社の所在地・連絡先が明記されているか
- 返品・返金ポリシーが明確か
- 特定商取引法に基づく表記があるか
- 誇大広告になっていないか（「絶対」「永久」「完全」などの表現）
- 消費者庁・国民生活センター等に苦情が寄せられていないか
これらを確認する習慣を持つだけでも、被害に遭う確率を大きく下げることができます。
もし被害にあってしまったら？
被害に気づいた場合は、できるだけ早く消費生活センターや消費者庁に相談することが重要です。対応が早いほど、返金や契約解除の可能性が高くなります。
また、被害の詳細を記録しておくことも大切です。購入日時、金額、やり取りの記録などが証拠として役立ちます。
例：消費者庁では、特に悪質と判断されるケースに対し、企業名の公表や業務停止命令などの行政処分を行うことがあります。
まとめ：情報リテラシーを高め、被害を防ごう
インチキ商品や詐欺ビジネスは年々巧妙化していますが、正しい情報を得て冷静に判断することで多くのリスクを回避できます。誇大な広告やうますぎる話には注意を払い、自分の目で情報を精査する姿勢が求められます。
困ったときには、国民生活センターなど公的な相談窓口を活用しましょう。情報リテラシーを身につけることが、最強の防御手段です。