近年、国際番号を悪用した電話詐欺が増えています。特に+259(タンザニア)や+225、+252などの国番号を使って、日本人をターゲットにした事例が相次いでいます。この記事では、知らない国番号からの着信や留守番電話を再生してしまった場合の影響、注意点、そして安心のための対処方法について詳しく解説します。
+259などの国際番号からの電話とは?
+259はアフリカ・タンザニアの国番号です。最近ではこの番号を悪用して、留守電や不在着信を装う詐欺が報告されています。発信元は国際プレミアム通話回線を経由しており、折り返し電話をかけさせ、高額通話料を請求する手口が多く見られます。
留守電を聞いただけで通話料金が発生することは通常ありません。ただし、再生時にインターネット通信を使用する一部のスマホアプリでは、ごく微量の通信料が発生することがあります。
詐欺かどうかの見分け方
以下のような特徴があれば、詐欺の可能性が高いです。
- 番号が+259など、アフリカや中東など馴染みのない国番号
- 内容が「お金の請求」「緊急性を煽る」「不明瞭な用件」
- 折り返しを促す内容
正規の企業や行政機関が国際番号で留守電を残すケースは極めて稀です。特に自分が連絡先を伝えていない相手であれば、基本的に無視して問題ありません。
留守電を聞いただけで料金が発生するのか?
結論から言えば、留守番電話を聞いた「だけ」では、多額の通話料が発生することはほぼありません。留守電は通常、着信側が受けるサービスで、通話が発生するのは「こちらから折り返した場合」に限られます。
ただし、特殊なケースとして、留守電に表示されたリンクをタップしたり、ボイスメッセージの途中で何らかの不正な音声コマンドが仕掛けられていた場合など、スマートフォン側のセキュリティによっては意図しない操作がされることもあります。これはごく稀なケースですが、OSやアプリを常に最新に保つことで防げます。
実際にあった被害事例
東京都内の20代男性は+252(ソマリア)からの不在着信に折り返し電話をしたところ、5分程度の通話で約9,000円の通話料が請求されたという事例があります。これは、国際プレミアム通話回線に繋がっていたためと考えられています。
一方、+259からの留守電を聞いただけで課金されたという事例は確認されていません。あくまで「発信」した場合がリスクとなります。
対策と予防方法
- 知らない国番号からの着信には出ない
- 折り返し電話を絶対にかけない
- 番号をGoogleで検索して調べる
- スマホに着信ブロックアプリを導入する
- 不審な音声メッセージのURLや案内には従わない
iPhoneやAndroidでは、設定で「国際電話をブロック」「連絡先以外の番号をサイレントにする」などの機能を活用するとさらに安心です。
まとめ:不安なときの相談先
万が一、折り返し電話をかけてしまった、またはSMSや留守電の内容が不安な場合は、まず携帯会社(docomo、au、SoftBankなど)に通話明細を確認しましょう。また、国民生活センター(188)や警察のサイバー犯罪相談窓口に通報するのも有効です。
慌てず、冷静に対応することが何より重要です。怪しい番号からの電話には出ない、折り返さない、という意識を持つだけで被害を未然に防ぐことができます。