突然警察官を名乗る人物に声をかけられたとき、それが本物かどうか不安になることは誰にでも起こり得ます。詐欺や悪質な訪問犯罪のケースも報告されており、正しい知識で身を守ることが重要です。この記事では、本物の警察官かどうかを見分けるための確認方法や、怪しいと感じたときの適切な対応をわかりやすく解説します。
警察官は必ず「警察手帳」を提示する義務がある
警察官が職務質問や調査のために市民に声をかける際には、必ず「警察手帳」の提示が義務付けられています(警察法施行令第6条)。
提示を求めたときに見せることを渋ったり、一瞬だけ見せるなど不自然な対応をする場合は、偽者の可能性があるため注意が必要です。
本物の警察手帳の特徴とは
警察手帳は黒いケースに収められ、内部には以下の情報が記載されています。
- 都道府県名と警察名
- 警察官の顔写真
- 氏名・階級・警察官番号
- 警察章(警察バッジ)
一瞬の提示では詳細が確認できないため、落ち着いてよく見るようにしましょう。正面から顔写真を確認し、記載されている氏名や所属を口頭で復唱してもらうのも有効です。
怪しいと思ったときの対応方法
少しでも不審に感じたら、その場で最寄りの警察署に電話して確認することが最も確実です。「警察署から来た」と名乗っても、署に所属確認すれば本当に勤務している人物かどうか分かります。
また、無理に同行を求められても応じず、「確認が取れるまでは対応できません」と断り、警視庁の公式サイトなどで電話番号を調べたうえで、必ず自分で連絡するようにしましょう。
よくある偽警察官の手口
近年では「詐欺グループに狙われている」などと不安を煽り、通帳やキャッシュカードを回収しようとする手口が多く見られます。
他にも「捜査協力」「防犯登録の確認」などもっともらしい理由をつけて個人情報を聞き出そうとする例もあります。どんな場合でも、警察官がキャッシュカードを預かることや、暗証番号を聞くことは絶対にありません。
対処の心得:確認・拒否・通報の3ステップ
1. 確認:警察手帳をしっかり確認し、必要に応じて所属署に連絡。
2. 拒否:応じられない要求にはきっぱりと拒否する。
3. 通報:不審な点があればすぐに110番、または警察署へ通報。
まとめ:自己防衛の意識がトラブル回避の鍵
本物の警察官かどうかを見分けるには、冷静な観察と確認が不可欠です。相手の言動に疑問を感じたら、遠慮せずその場で確認を取ることが身を守る第一歩となります。
身近な安全のためにも、家族や友人とこうした対策を共有しておくことが大切です。