自転車走行中のヒヤリ体験と危険運転への適切な対応法とは?

自転車に乗っていると、後方からの車にヒヤリとさせられる瞬間は少なくありません。特に接触寸前の追い抜きや、明らかに危険な運転に出くわした際には、「このままでいいのか」と感じる方も多いはずです。今回は、そうしたケースでの対応法について、実例を交えながらご紹介します。

危険な追い抜きは「危険運転」や「妨害運転」に該当する可能性も

車が自転車を追い抜く際、明らかに接触スレスレの距離であった場合、それは道路交通法に違反する可能性があります。特に令和2年施行の改正道路交通法では、悪質な運転に対して「妨害運転罪(いわゆるあおり運転)」が適用されるケースも出ています。

具体的には、故意に幅寄せしたり、接触ギリギリで追い抜くなどの行為が「他の車両の通行を妨害する目的」であれば、刑事責任を問われることになります。

記録が残っていれば通報する価値は十分にある

ナンバーや車種、発生時刻、場所などがわかっていれば、警察への通報は有効です。警察はそれらの情報をもとに事実確認を行い、悪質なケースであれば「交通指導警告」や「捜査」などの対応に進む場合があります。

また、車載カメラなどの映像記録が残っていると、証拠として極めて有効です。最近は歩行者や自転車にも装着可能な小型カメラが普及しており、自己防衛のために検討する価値もあるでしょう。

通報はどうすればよい?最寄りの警察署か#9110へ

危険運転と思われるケースに遭遇したら、まずは最寄りの交番や警察署に連絡しましょう。全国共通の相談窓口「#9110」でも相談が可能で、対応窓口を案内してくれます。

通報時には以下の情報を整理して伝えるとスムーズです。

  • 発生日時と場所(交差点名や建物目印など)
  • 相手の車種・色・ナンバープレート
  • 具体的な運転内容とその危険性
  • 可能であれば、スマホ等で撮った写真や動画

被害がなかった場合でも通報はして良いのか?

「怪我もしていないし、通報するのは大げさでは…」と感じる方もいるかもしれません。しかし、たとえ物理的な被害がなくとも、それが繰り返されればいずれ重大事故につながるリスクがあります。

警察に通報することは、個人の安全を守るだけでなく、地域全体の交通マナー向上にもつながります。目撃情報は警察のパトロール計画にも反映されることがあり、再発防止にも役立ちます。

実際にあった似たケースの対応事例

ある高校生が自転車通学中にトラックに幅寄せされ、接触はなかったものの転倒。本人がナンバーを記録して通報したところ、警察が運転手に事情聴取を行い、注意指導を実施したという事例があります。

また別のケースでは、同様の運転が複数回通報され、捜査の結果ドライブレコーダーの映像と照合して妨害運転で書類送検された例もあります。

まとめ:命を守るために声をあげよう

危険な運転に遭遇したら、そのまま見過ごさず、できる限りの情報を記録して警察に相談することが大切です。あなたの一歩が、同じ道を通る他の人の命を守ることにつながります。

たとえ被害がなかったとしても、「おかしい」と感じたら通報して構いません。安全な交通環境は、利用者一人ひとりの声と行動によって守られていくのです。

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