借金の返済が難しくなり、弁護士を通じて債務整理をしたものの、支払いの開始が遅れてしまった場合、債権者から法的措置を示唆されるケースがあります。このような場面では、どのように対応すれば良いのか、また裁判所からの通知が届くリスクを減らすためにどんな行動を取るべきか、解説していきます。
債務整理中の支払い遅延はどう扱われるのか
弁護士を通じて債務整理（任意整理など）を行った場合、債権者は一時的に督促を停止し、弁護士との和解交渉に応じるのが一般的です。しかし、支払開始予定日が過ぎても入金が確認できないと、債権者側が「和解の破棄」や「法的措置（訴訟）」を検討する場合があります。
特に2ヶ月以上支払いがなければ、信頼関係が損なわれたと判断され、訴訟を通じて強制執行に移行する可能性が高まります。
法的措置の示唆とはどういうことか
「法的措置を検討中」と書かれた通知が届いた場合、具体的には以下の手続きが想定されます。
- 裁判所を通じた「支払督促」の申立て
- 通常訴訟による「請求訴訟」
- 判決後の「給与差押え」や「口座差押え」などの強制執行
まだ裁判所から正式な通知が来ていない段階であれば、弁護士との連携を取りつつ、支払いの意思を早急に示すことで手続きの回避や延期が可能になることがあります。
すぐにやるべき対処法：弁護士への再連絡と意志表明
このような状況に直面した場合、まず行うべきは「弁護士に即座に連絡する」ことです。具体的には以下のような点を伝えましょう。
- 支払いが遅れてしまった経緯
- 現在の支払い可能時期
- できれば具体的な入金予定日
弁護士から債権者に「支払い意思がある」ことを伝えてもらうことで、すでに進行中の法的手続きをストップできる可能性があります。
裁判所から通知が来る可能性とその対応
残念ながら、債権者がすでに裁判所に申立てをしていた場合、裁判所から支払督促や訴状が届く可能性はあります。しかし、それに対応しない限り、最終的には差押えといった強制的な手段に進むおそれがあります。
そのため、届いた通知は無視せず、必ず弁護士に報告しましょう。弁護士が代理人として動いている場合は、弁護士宛てに書類が送られることもありますので、その点も確認しておきましょう。
親に言えない場合の相談窓口
「家族に言えない」状況でも、以下のような専門機関に相談することは可能です。
- 法テラス（日本司法支援センター）
- 地元の消費生活センター
- 市民法律相談窓口
プライバシーが守られる中で相談できる体制が整っているため、一人で抱え込まず、まずは相談してみることをおすすめします。
まとめ：落ち着いて迅速な行動を
債務整理後に支払いが遅れた場合でも、すぐに弁護士に連絡し、誠意を持って対応することで、裁判を回避できる可能性は十分にあります。書面や通知が届いても焦らず、無視せず、まずは専門家に相談しましょう。一人で悩まず、信頼できるサポートを得て再スタートを切ることが大切です。