交通事故を起こしたあと、警察や保険会社から何の連絡もないと、不安になりますよね。特に人身事故の場合は、法的責任や処分の有無も関わってくるため、「今自分はどういう状況なのか?」と心配になるのは当然です。本記事では、事故後しばらく経っても連絡がない場合に考えられる理由や今後の対処法について解説します。
事故後すぐに連絡が来ないことは珍しくない
交通事故の処理には時間がかかることがあります。人身事故の場合、まずは相手側の治療の経過が優先されるため、すぐに警察からの処分通知が来ないケースは多くあります。
たとえば、被害者が病院に通院中の場合、診断書の提出が遅れれば人身事故扱いへの切り替えも遅れ、結果として警察の対応も後回しになることがあります。
警察の対応プロセスと通知の流れ
人身事故が発生すると、警察は次のようなプロセスを踏みます:
- 現場での事情聴取(加害者・被害者)
- 診断書の提出による人身事故認定
- 書類送検または処分の検討
- 違反点数や罰則の通知(後日)
このうち診断書が提出されていない場合、そもそも「物損事故」として処理されている可能性もあります。
加害者がとるべき適切な対応
連絡が来ないからといって安心せず、次のような行動をとることでリスクを回避できます。
- 警察署へ事故の進捗確認を自分から問い合わせる
- 保険会社にも経過を確認し、対応漏れがないか確認する
- 被害者と直接やりとりをしている場合は、治療状況や請求予定の確認も行う
特に、任意保険に加入している場合は保険会社が被害者とやりとりしているため、自分で連絡を取る必要がない場合もあります。
処分や通知が来る時期の目安
行政処分や刑事処分に関しては、事故発生から1〜3か月程度で連絡が来ることが多いです。ただし、相手の通院が長引いている場合や診断書が未提出のままの場合は、6か月以上かかることもあります。
「まだ何も来ていない=無罪放免」ではないので、状況を見極めるためにも積極的に情報を集めましょう。
物損事故として処理された可能性も
事故後に相手が「人身扱いにはしない」と判断して診断書を出していなければ、そのまま物損事故扱いで終わっている可能性もあります。この場合、点数の加算や罰則は原則発生しません。
しかし後日になって診断書が提出されれば、人身事故へと切り替えられることもあります。特に相手との示談が成立していない場合は、注意が必要です。
まとめ:自己判断せず、確認を怠らないことが重要
事故後に連絡がないと不安になりますが、次の点に気をつけて冷静に対応しましょう。
- 事故処理は時間がかかることがあるため、即座に通知が来ないことは珍しくない
- 警察や保険会社に状況を確認することで、自分の立場を把握できる
- 物損扱いか人身扱いかで処分内容が異なるため、診断書の有無は重要
- 不明な点がある場合は、交通事故に詳しい弁護士へ相談することも検討を
「連絡が来ない=処分されない」ではないことを意識し、しっかりと自分で状況を追いかけることが、トラブルを未然に防ぐ第一歩になります。