LINEグループと違法画像の関係:未所持・未投稿でも罪に問われる可能性とは?

近年、SNSやメッセージアプリを通じた違法コンテンツの流通が問題視されています。特に、LINEグループでの違法画像共有に関しては「投稿していない」「保存していない」場合でも、法律上どのような扱いになるのか気になる方も多いのではないでしょうか。本記事では、実際の法的リスクとその解釈についてわかりやすく解説します。

違法画像の「単純所持」とは?

「単純所持」とは、正当な理由なく違法画像を所有する行為を指します。児童ポルノ禁止法では、たとえ第三者から送られてきたものであっても、保存した場合は単純所持に該当する可能性があります。

たとえば、LINEで送られてきた画像をスマホ内にダウンロードまたはスクリーンショットを撮った場合、それは「所持」と見なされ、処罰の対象になることがあります。

グループに「参加しているだけ」で罪になる?

グループに参加していても、実際に画像を閲覧したり、保存・転送したりしていない場合には、現行法上「単純所持」として処罰されることは原則ありません。ただし、参加者の意図や行動次第で「幇助罪」や「共犯」として問われる可能性はあります。

たとえば、明らかに違法な画像が日常的に投稿されていると認識していながら、注意せずに放置した場合は、「違法性を認識しながら関与していた」と判断されるリスクもあります。

グループ内での「黙認」はどう扱われる?

黙認とは、違法行為を知りながら放置する行為です。法律上、明確な「幇助(手助け)」や「教唆(けしかけ)」がなければ、黙認しただけで罪に問われることは稀ですが、捜査機関の判断によっては事情聴取や証拠押収の対象になることがあります

実際に過去の事件でも、LINEグループに参加していた複数人が書類送検され、その中には画像投稿をしていなかった者も含まれていました。

「見ただけ」でも問われる可能性のあるケース

法律上は、「所持」や「頒布(はんぷ)」が処罰対象です。しかし、閲覧履歴やアクセスログが残っており、それが意図的なものと判断されれば、「閲覧=所持に準ずる」と見なされる可能性があります。

とくに、画像を開いた際に自動的にスマホに一時保存される設定になっている場合などは、本人が保存の意思がなかったとしても、結果的に「所持」とされることもあり得ます。

グループからの退会や対処法

もし違法な画像が投稿されていることを知ったら、速やかにグループを退出することが推奨されます。また、都道府県警察の通報窓口などに情報提供することで、関与を否定する証拠としても活用できます。

LINEには通報機能もあるため、不適切な投稿に対してはアプリ内での通報も有効です。

まとめ:関与しない姿勢とリテラシーの重要性

違法画像の所持や共有は重大な犯罪であり、LINEグループに参加しているだけであっても、その内容を把握し、黙認していれば責任を問われることがあります。

「知らなかった」では済まされないケースもあるため、自身の行動と関与の仕方について常に注意を払い、デジタル社会における情報リテラシーを身につけることが重要です。

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