高齢者向けに紹介される“フィットット”という電子機器。効果が曖昧な説明や、「仲間を連れてこい」といった勧誘文言が散見され、怪しさを感じた方も多いでしょう。本記事では、仕組みや法的リスク、身近な注意ポイントをE‑E‑A‑T観点を意識して整理しました。
フィットット型商品とはどんなものか
「健康家電」や「快眠サポート」といった文言で販売される電子機器で、大抵は身体の特定部位に貼る・枕元に置くタイプです。説明では「生体電流を整える」「リラックス効果がある」といった表現が多く、具体的な科学的根拠が提示されていないことがほとんどです。
説明会の場は高齢者が多く、「買ったら友人を連れてきて」と勧誘するような看板が出ていることも特徴です。
ネズミ講・マルチ商法の可能性
「新規のお客様を連れてきてください」という看板や特典の提示は、マルチ商法（連鎖販売取引）の典型的勧誘手口の可能性があります。
実際に、フィットット関連とされる商品で「お友達を紹介すれば報酬」という仕組みがあり、法的に規制対象となるケースも報告されています。
消費者被害の実例と注意点
ある70代女性は、「貼るだけで楽になる」と聞き契約。後日体調変化はなく、友人にも紹介してしまったことでトラブルに発展した事例があります。
購入後のクーリングオフ対応や返品条件が不明瞭で、契約解除がスムーズにいかない場合があるという報告も散見されます。
法的規制と消費者の権利
日本ではマルチ商法は「特定商取引法」で規制されており、「継続的勧誘」「報酬の発生」「契約書面による説明義務」などが定められています。
購入後8日以内であれば「クーリングオフ制度」が使えるケースもあります。販売者はその説明を義務付けられており、無い場合は無効にできる可能性があります。
購入前に確認すべきチェックポイント
- 販売に健康効果の明確な根拠（論文・第三者機関）はあるか？
- 紹介制度や報酬はあるか？マルチ商法に該当しないか？
- 契約書面でクーリングオフや返品条件が明記されているか？
- 無理な勧誘や、周囲への紹介を強制されないか？
まとめ：高齢者と家族が注意すべき視点
・効果が曖昧な機器は、科学的・医療的根拠を確認すること
・紹介者への報酬誘導があるなら、マルチ商法の可能性あり
・契約前に書面で条件を確認し、不明点があれば消費者センターに相談を
・購入は「必要性・根拠・安全性・法的対策」を家族で話し合った上で決めましょう
祖母を想う気持ちが契約を左右する場面だからこそ、落ち着いた視点で判断できる環境づくりが大切です。