レンタカーを利用する際に「誰が運転するか」は非常に重要なポイントです。特にタイムズカーなどのカーシェアリングサービスでは、契約者以外の人物が無断で運転した場合、事故の際に保険が適用されないケースがあります。この記事では、レンタカーで起こる代表的なトラブルのひとつ「契約者以外が事故を起こした場合の責任」について詳しく解説します。
契約者以外の運転は原則禁止
レンタカー業界では、契約者（または事前登録された追加運転者）以外の人物が運転することは原則禁止されています。これはタイムズカーなどのカーシェアリングサービスでも同様です。
契約外の人が運転して事故を起こした場合、車両保険や対人・対物保険の適用外となるリスクが非常に高く、損害は実費請求される可能性があります。
事故が起きた場合の費用負担の構造
無断運転による事故では、運転者本人が全額を負担するのが原則です。しかし、レンタカー会社はまず契約者に責任を問うため、契約者が損害賠償請求を受けるケースもあります。
例えば、レンタカーの修理費、休車補償（ノン・オペレーションチャージ）、レッカー費用などが対象となり、契約者と実際の運転者で後日損害賠償をめぐるトラブルになることもあります。
タイムズカーの規約における重大違反
タイムズカーでは、契約者以外の運転は規約違反かつ重大違反とされ、サービスの利用停止や強制退会の対象になります。これにより、今後の利用も制限されるだけでなく、事故時の補償も受けられなくなります。
また、公式サイトでは、事前に運転者登録を行うよう強く推奨されています。
事前申請がなかった場合の責任分担
契約時に他人に運転させる予定がありながら、それを申告しなかった場合、契約者が一部責任を問われる可能性もあります。これは過失による共同責任として処理されることもあり、法的なトラブルに発展する可能性も否定できません。
一方で、運転者が勝手に運転した場合には、契約者の責任は軽減されることもありますが、それを証明するのは非常に困難です。
実例：無断運転による損害と後の示談トラブル
あるケースでは、会員の友人が無断でレンタカーを運転し、電柱に衝突。修理費用として約80万円が請求され、タイムズは契約者に一部請求。その後、契約者と運転者の間でトラブルとなり、最終的に裁判沙汰となりました。
このように、責任の所在が不明確なまま事故が発生すると、金銭トラブルや人間関係の悪化にまで発展することがあります。
事故に備えるためのポイント
- 必ず運転者を事前登録し、契約時に明記する
- 万が一の事故に備え、免責補償制度（CDW）やNOC補償オプションを利用する
- 無断運転をしない・させないよう同乗者ともルールを共有する
- 事故が起きたら速やかにレンタカー会社・警察へ連絡
これらの備えがあれば、万が一の事故時にも冷静に対応しやすくなります。
まとめ：契約外の運転は高リスク、責任分担はトラブルの元
レンタカーにおける無断運転は、重大な契約違反かつ保険適用外のリスクを伴います。事故時には原則、運転者が全額負担するものの、契約者も責任を問われる可能性があるため、トラブル回避のためにも正しい運用が不可欠です。
安心してカーシェアを利用するためには、事前登録の徹底と規約の理解が何より大切です。