債務問題で悩む方にとって、債権回収会社から届く和解案は重くのしかかるものです。特に、長期間放置していた借金に遅延損害金などが加算され、最終的に60万円近くになると「和解できる余地はあるのか」と不安になる方も多いはずです。この記事では、元金のみでの和解交渉が可能かどうか、交渉の注意点や実例をもとに詳しく解説します。
債権回収会社の役割と和解案の背景
債権回収会社（サービサー）は、金融機関などから債権を譲り受け、法的手続きや和解を通じて債務の回収を行います。今回のように、SMBCからアビリオ債権回収に譲渡された債務は、既に裁判も経て確定しているケースが多く、遅延損害金も含めて支払うよう通知が来るのが一般的です。
しかし、和解案に明記されている金額が絶対というわけではありません。交渉によって減額や分割の柔軟な対応が得られるケースもあります。
元金のみでの一括和解は可能か？
過去の事例では、「遅延損害金や手数料は免除し、元金のみで和解」という条件で成立したケースも報告されています。ただし、これはあくまで債権回収会社側が応じた場合に限られ、すべての案件で通るわけではありません。
重要なのは、「交渉する価値はある」という点です。債権回収会社も「支払能力が低いまま放置される」よりは、「少しでも確実に回収できる」方を選ぶ傾向があり、元金のみの一括払いであれば検討対象になることもあります。
交渉時に気をつけるポイント
- 落ち着いた態度で誠意をもって連絡
- 支払意思と具体的な金額・時期を提示
- 会話内容をメモ・録音するなど記録を残す
- 和解書面の交付を必ず確認
「耳をそろえて60万円を払え」と強く出られるケースもゼロではありませんが、通常は債務者側の提案にも一定の耳を傾けてくれる傾向にあります。一方的な圧力に感じた場合は、すぐに引き下がらずに専門家へ相談するのが安全です。
専門家に頼るべきタイミングとは？
すでに司法書士事務所に相談済みとのことですが、交渉の場に立ち会ってもらう、あるいは債務整理の選択肢も含めて再度見直すのもひとつの手です。
例えば、任意整理では遅延損害金のカットが可能なことも多く、交渉をプロが代行することでより有利な条件を引き出せる可能性があります。
過去の類似ケースの実例紹介
ある40代男性の事例では、10年以上放置していた携帯電話料金の債務について、債権回収会社と交渉し「元金7万円」の一括支払いで和解成立しました。遅延損害金12万円以上が免除されたケースです。
また、主婦の方が消費者金融の債務について「元金の80%のみ一括」で和解したという報告もあり、交渉姿勢次第で現実的な解決が可能であることがうかがえます。
まとめ：まずは自分から動いて交渉してみよう
長期延滞の借金でも、交渉次第で元金のみの和解が可能になることは十分にあります。アビリオ債権回収に直接電話をしても、誠意ある交渉であれば即座に拒否されるとは限りません。
「支払いたい意志があること」「現実的に払える金額を提示すること」が、和解を引き出す大きな鍵になります。
それでも不安がある場合は、債務整理に詳しい司法書士や弁護士に再度相談するのが安心です。未来の生活を取り戻すための第一歩として、今こそ動き出しましょう。