交通量の多い都市部では、車同士の軽い接触が起きることも珍しくありません。特にタクシーとの軽いミラー接触などの場合、事故処理の対応や今後の流れが気になる方も多いでしょう。本記事では、接触事故が発生したがその場で解散し、後日警察やタクシー会社から連絡が来るかどうか心配な方に向けて、考えられるケースと適切な行動について解説します。
交通事故とみなされる条件とは
道路交通法において「交通事故」とされるのは、人身被害または物損が発生した場合です。軽いミラー接触でも、ミラーの破損や車体への傷が確認されれば物損事故として扱われます。
一方で、双方に大きな損傷がなく、その場で特に通報や連絡も行われなかった場合、事故として警察に届けられないまま終わるケースも多いのが実情です。
タクシー運転手が会社に報告した場合の流れ
タクシー会社のドライバーは職務上、どんな些細な接触でも会社に報告する義務があります。会社は報告を受けた際、以下の対応を取ることがあります。
- 車両の損傷確認と修理
- 事故報告書の作成
- 警察へ事故届出（特にドライブレコーダー映像がある場合）
ただし、相手車両のナンバーが確認できており、かつ損傷が明らかにあるなどの条件がそろっていないと、警察による捜査や照会は行われないこともあります。
警察から連絡が来る可能性はある？
タクシー側が警察に届け出をし、相手車両のナンバー情報が記録されている場合、後日、所有者であるあなたに照会や出頭要請がある可能性があります。
ただし、軽微な接触で両者がその場を離れている場合や、タクシー側に被害申告がなければ、警察が積極的に動くことは稀です。
仮に警察から連絡があったとしても、正直に事実を説明し、誠意ある対応を見せることが重要です。行政処分や罰則につながるのは、基本的に「当て逃げ」「ひき逃げ」など悪質性がある場合に限られます。
万一に備えて記録を残しておこう
こうした場面に備えて、次のような対応を心がけましょう。
- 車両の接触箇所の写真をスマートフォンで撮影
- 日時・場所・状況をメモ（メモ帳やアプリ）
- 当時のドライブレコーダー映像があれば保存
証拠が残っていれば、万が一後日トラブルが発生しても、事実を冷静に説明できます。
軽微な接触時に通報すべきかどうかの判断
道路交通法では、物損事故でも原則的に警察へ報告義務があるとされています。ただし、現実には微細な接触で双方が納得している場合、届け出を省略することもあります。
将来的なトラブル回避のためには、接触があった場合はなるべく警察へ連絡し、現場で「物損事故証明書」を取得することを推奨します。
まとめ：落ち着いて、記録と情報管理を
タクシーとの軽い接触後、現場で特に対応がなかったとしても、不安が残ることはよくあります。ですが、記録を取り、冷静に事実を整理しておけば、後日連絡が来ても慌てる必要はありません。
今回のように「軽微」「双方その場を離れた」「物損も目立たない」場合、警察やタクシー会社が積極的に動く可能性は限定的です。必要以上に不安にならず、今後は同様の場面で適切な判断ができるよう備えておくことが大切です。