駐車場で接触してしまったけれど傷がなかった場合は当て逃げ?警察対応や点数への影響を解説

スーパーの駐車場などで車をバックしている最中、他の車両に接触してしまうことは誰にでも起こりうる出来事です。もしも車に傷がない場合や相手がそのまま立ち去った場合でも、自分の対応によっては後に大きなトラブルになる可能性もあります。本記事では、こうしたケースにおいて「当て逃げ」になるのか、警察への連絡義務、運転免許の点数や処分について、法的な観点からわかりやすく解説します。

「当て逃げ」に該当する条件とは?

道路交通法上の「当て逃げ」とは、正式には物損事故の報告義務違反を指し、たとえ怪我人がいなくても、事故を起こして報告を怠ることで違反が成立します。

具体的には、接触の事実があった時点で、その結果にかかわらず警察への届け出義務があります。仮に「傷がない」場合でも、自分で判断せず必ず警察へ連絡することが原則です。

相手の車に傷がなければ事故にならない?

相手の車に目視で傷がなく、自分の車にもダメージがないと「これは事故ではない」と考えてしまいがちです。しかし、事故かどうかを判断するのは警察であり、当事者ではありません

また、接触に気づいたにもかかわらず何もしなかった場合、「事故後の措置義務違反」として扱われる可能性があり、後日連絡が来たときにはすでに違反として処理されてしまうこともあります。

警察に報告しなかった場合の罰則

物損事故で警察に報告しなかった場合は、道路交通法第72条違反となり、「報告義務違反」で反則点が2点加算、違反金9,000円(普通車の場合)が課されることがあります。

ただし、人身事故に該当せず、接触した事実に対して誠実に警察へ報告すれば免停処分にはならないケースがほとんどです。点数7点や30日間免停といった処分は通常、人身事故やひき逃げ等の重大違反に対して適用されます。

相手がそのまま立ち去った場合はどう対応すべき?

相手がその場を離れてしまった場合でも、自分の側が事故を起こした可能性がある以上、警察に連絡して事故の届出を行う義務があります。

たとえば、スーパーの駐車場でバック時に当てた相手がその場を離れてしまったとしても、警察に「○月○日、○○時頃、○○スーパーの駐車場で、車に接触したかもしれません」と連絡しておくことで、後日問題になるリスクを回避できます。

実際の相談例と対応

あるドライバーがコンビニの駐車場で接触音がしたものの、車には傷がなく相手もその場を離れたため、何もしなかったところ、数日後に防犯カメラの映像から「当て逃げ」として通報されたというケースがありました。

このような場合、「その場で報告していれば注意だけで済んだのに、逃げたとみなされたため点数が加算された」という事例もあります。迷ったときは報告を優先しましょう。

まとめ:迷ったら警察へ。自己判断で放置はリスク大

スーパーなどの駐車場で接触した際、傷やへこみがなくても、それを理由に報告を怠るのはリスクのある行為です。事故の大小に関係なく、「事故の可能性がある=警察に報告する」が鉄則です。

もし報告せずに後から「当て逃げ」として扱われれば、点数の加点や違反金といった処分の対象となるだけでなく、信頼の問題にもつながります。不安なときは、迷わず最寄りの警察署に相談することをおすすめします。

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