旧車が事故で時価評価されない?サニーバンなど希少車の補償額を正当に主張する方法

旧車や絶版車に乗っている方にとって、事故時の「時価評価額の低さ」は大きな問題です。愛情と時間をかけて維持してきた愛車が、わずか数万円の補償しか受けられないとなると納得できない方も多いでしょう。本記事では、時価評価額をめぐる保険対応と、旧車オーナーが取るべき実践的対策を解説します。

保険会社が提示する「時価評価額」とは

一般的に保険会社は「レッドブック(損保協会中古車価格ガイド)」やオートオークションデータを参考に車両の時価を算出します。しかし、旧車や希少車のように流通台数が少ない車種は、市場データが乏しいため過小評価されがちです。

特に日産310サニーバンのような旧車は、市場流通がほぼ無いために適正な価格評価が難しく、70万円という一律的な査定結果になってしまうこともあります。

時価以上の補償を得るための実践的手段

旧車の価値を立証するには、第三者による査定書類や販売事例の提示が効果的です。以下の資料が役立ちます。

  • 専門ショップの査定書(旧車専門業者など)
  • 旧車の過去販売実績ページのスクリーンショット(オークション、グーネットなど)
  • SNSやオーナーズクラブ内の売買記録や相場情報
  • 日々のレストア記録・整備記録(維持費や部品代の明細など)

これらをまとめて弁護士や保険会社に提出することで、「特殊な事情により一般的な時価では評価できない」と主張する余地が生まれます。

実例:時価評価を覆した旧車オーナーのケース

ある初代シビックオーナーは、事故で10万円の査定を提示されたが、旧車専門店からの査定(車両120万円)と、複数の販売履歴を提出したことで、最終的に90万円の和解金で示談が成立しました。

このように、粘り強い証明と交渉があれば、評価額は引き上げられる可能性があるのです。

過失割合を見直すことも交渉材料になる

本件では事故の過失割合が「50:50」とされていますが、相手の脇見運転による幅寄せが原因であるなら、ドラレコがなくとも目撃証言や警察の実況見分調書などをもとに過失割合の再評価が可能です。

過失割合の見直しにより賠償責任が変わり、相手方の保険会社により高い金額を請求できる可能性があります。

泣き寝入りを防ぐためにすべきこと

  • 弁護士特約があるなら、必ず活用する
  • 複数の旧車専門店から査定を取り、書面で保管
  • オークション落札価格や個人売買価格を収集
  • 今後の備えとしてドライブレコーダーの設置も必須

また、SNS上で同じ車種の所有者を探し、販売実績を共有してもらうという手もあります。

まとめ:旧車の価値は「証明」すれば認められる

・旧車の時価評価が低くされるのはよくあること。
・しかし、第三者の査定や販売実績、整備記録等を提出することで交渉可能。
・弁護士特約や事故証拠を活用して過失割合の見直しも視野に入れる。
・泣き寝入りせず、旧車オーナーならではの価値を主張していくことが重要。

旧車を守るためにも、知識と証拠を味方にして、保険会社との交渉に臨みましょう。

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