補導と聞くと「逮捕されるのでは？」と不安になる方も多いですが、実際には補導は刑事処分とは異なる対応です。特に未成年が軽微な違反行為をした際には、教育的配慮に基づいた手続きが取られます。本記事では、街頭補導や警察での調書作成がどういう意味を持つのか、また学校への連絡がある場合について、わかりやすく解説していきます。
補導とは？逮捕との違い
まず押さえておきたいのは、補導は刑事罰を科すための手続きではなく、未成年者に対する指導的措置であるという点です。警察官が少年の行動を見て問題があると判断した際に、一時的に保護・指導するのが補導です。
一方で「逮捕」は刑事事件として法的手続きに入るもので、補導とは性質が全く異なります。補導では前科はつかず、家庭や学校に対して注意喚起の意味を込めた連絡が行われることもあります。
街頭補導とその他の補導の違い
街頭補導とは、警察官がパトロール中に直接声をかけて補導するケースを指します。例えば深夜の徘徊やたばこ所持など、現場でそのまま声をかける形です。
一方、今回のように「道路交通法違反」などの具体的な法令違反により、現場対応の延長として調書作成が行われたケースは、必ずしも“街頭補導”とは呼ばれません。場所がコンビニの駐車場であっても、警察の正式対応であれば指導補導に準ずる記録として扱われる場合があります。
調書作成の意味と影響
供述調書が作成されたということは、警察側がその行為を正式な記録として残す必要があると判断したということです。ただし、それが即「処罰」に直結するわけではありません。
例えば、無灯火の自転車走行や信号無視などは軽微な違反であるため、指導に留まることが多いです。この場合でも調書を取ることで、再発防止のための記録として扱われることがあります。
学校への連絡はあるのか？
最も気になるのが「この件で学校に連絡が行くのか？」という点でしょう。結論から言えば、警察の判断による部分が大きいです。学校連絡が行われるのは、次のようなケースが多いです。
- 同様の違反が繰り返されている
- 補導対象が暴力や薬物、窃盗など重大な非行に該当
- 本人に反省の色が見られない
今回のように家族（祖母）が近くにいたことや、現場がコンビニで補導が穏便に済んでいるのであれば、警察としても「家庭内での指導で十分」と判断する可能性が高いです。
警察が重視するポイントと対応の目安
警察が補導後にどう対応するかは、以下のような要素によって変わります。
- 本人の態度：素直に応じたか、虚偽を言っていないか
- 違反内容の程度：軽微か重大か
- 家庭環境：保護者が責任を持って指導できる体制か
- これまでの履歴：過去にも補導歴があるか
多くの場合、初めての軽微な違反であり、家庭でしっかり対応できると判断されれば、学校には連絡せず家庭対応に留まることも多く見られます。
まとめ：補導は必ずしも悪いことではない
未成年の補導は、社会的な更生支援として行われるもので、罰則ではなく「注意と指導」が目的です。学校に連絡されるかどうかもケースバイケースであり、本人と家庭の対応が重要な判断材料となります。
不安な場合は、学校や保護者ともよく相談し、今回の経験を今後の行動に活かす姿勢が最も大切です。