『あなたの銀行口座が不正利用されています』という電話は詐欺?近年急増する自動音声詐欺の手口と対策

最近、「あなたの銀行口座が不正利用されています。詳細を聞きたければ0を押してください」といった自動音声の電話が多発しています。こうした電話は実在する金融機関を装い、利用者の不安をあおって詐欺に誘導する悪質な手口です。本記事では、このような自動音声詐欺の仕組みと注意点、実際に被害に遭わないための対策を解説します。

急増する自動音声詐欺とは

「銀行口座の不正利用」「カードが停止されました」などと自動音声で流れる電話は、主に高齢者を狙ったフィッシング詐欺の一種です。手口は巧妙化しており、非通知や偽装された番号から着信することで正規の機関からの連絡に見せかけています。

実際に0を押した直後に切断されたり、オペレーターに繋がった場合には、個人情報の聞き出しや、リモート操作アプリのインストールなどを促されるケースも報告されています。

「0を押したら切れた」の本当の意味とは

一見「0を押しただけで被害はなかった」と思ってしまうかもしれませんが、「0を押した」という行為自体が詐欺グループにとっては「この番号は有人で応答する」ことの証明となります。これにより、あなたの番号が今後さらなる詐欺のターゲットリストに追加される可能性があります。

また、機種や通信キャリアによっては、DTMF信号によって電話機の操作履歴が通信事業者側に記録されるため、今後の迷惑電話の温床になるおそれもあります。

こうした詐欺の実例と被害事例

実例1:「○○銀行からの重要なお知らせです。あなたの口座が不正にアクセスされました。本人確認のため0を押してください。」→押したら外国語のオペレーターに繋がり、クレジット番号を聞かれた。

実例2:「カードが利用停止になっています。復旧にはお客様の確認が必要です。」という内容で非通知着信。0を押したが即切断、その後、Amazonや楽天などの偽サイトからのメールが大量に届くようになった。

このような詐欺電話に遭遇したら取るべき行動

  • ・絶対に番号や指示には従わない:音声ガイダンスに対して番号を押さないようにしましょう。
  • ・すぐに電話を切る:違和感を感じた時点で速やかに終了を。
  • ・着信履歴を記録しておく:非通知や特定の番号が何度もかかってくる場合は記録。
  • ・最寄りの警察署・サイバー犯罪相談窓口に通報:被害の有無にかかわらず相談しておくと安心です。

迷惑電話を防ぐための設定・ツール

・スマホアプリの活用:「Whoscall」や「迷惑電話ブロック」などのアプリを使えば、詐欺電話の着信拒否や警告を事前に知ることができます。

・非通知拒否設定の活用:スマートフォンや固定電話には、非通知の着信を拒否する設定が用意されています。

・通信キャリアの迷惑電話サービス:ドコモ・au・ソフトバンクなどでは、無料・有料での迷惑電話ブロックサービスを提供しています。

まとめ:不安をあおる電話には冷静に対応を

「口座が不正利用されています」といったメッセージは、ほとんどが詐欺です。金融機関が電話で個人情報を要求することはありません。少しでも不審に思ったら、応じずに電話を切り、公式窓口に確認しましょう。

最近では、こうした自動音声詐欺の手口がますます増加傾向にあります。自分の身を守るためにも、情報リテラシーを高め、冷静に判断する力が必要です。

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