交通事故に遭った際、「修理代は誰がどれだけ払うのか?」という不安はつきものです。特に物損事故では、過失割合の提示タイミングによって損をするのではと不安に思う方も多いはずです。本記事では、過失割合と修理費用の関係、示談の進め方などをわかりやすく解説します。
過失割合はいつ決まるのか?
物損事故における過失割合は基本的に事故直後の状況確認や双方の聴取、事故状況図面、ドラレコ映像などの証拠を元に保険会社が判断し、相手方との協議で決まります。
過失割合は修理代が確定する前に提示されることが多いですが、最終的な割合は両者の合意によって決まるため、示談成立までは変更の可能性もあります。
保険会社が過失割合をすぐ教えない理由
過失割合は被害者・加害者の主張や証拠の精査によって調整されるもので、すぐに確定できるわけではありません。そのため、保険会社も「仮の割合」で話を進める場合があります。
また、交渉の途中で新しい証拠(ドラレコや目撃証言)が出てくると、割合が変動することもあり、確定前に伝えるのは慎重にならざるを得ないのです。
修理代の提示と示談の関係
修理費用の見積もりが出るタイミングは修理工場によってまちまちですが、保険会社は概算でも費用を算出して支払い準備を進めます。しかし、示談をしてしまうとその後の請求は原則できません。
示談を締結する前に、修理代の見積額や過失割合、相手保険会社の支払内容をきちんと確認することが重要です。
示談する前に確認しておきたいこと
- 自車と相手車両の損傷箇所・修理見積もり額
- 保険会社から提示された過失割合とその根拠
- 賠償範囲(修理代・代車費用・レッカー代など)の明細
- 修理後に新たな損傷が見つかった際の対応方法
これらを確認した上で、不明点がある場合は示談を保留にするべきです。
損をしないためのアドバイス
過失割合や修理費が不明確な段階で示談に応じてしまうと、後になって修理費用が想定より高額だった場合などに自腹で負担せざるを得なくなるケースもあります。
保険会社からの提示を鵜呑みにせず、必要に応じて交通事故に強い弁護士や消費生活センターへの相談を検討しましょう。
まとめ
物損事故において、過失割合は修理代が確定する前に保険会社間で仮決定されることもありますが、示談前であれば見直しや交渉が可能です。
修理代・過失割合・賠償額のすべてが明確になるまで示談には応じず、わからない点は遠慮なく保険会社や専門家に確認しましょう。それが、後悔のない事故処理への第一歩です。