日々の忙しい通勤や通学の中で、つい横断歩道のない場所を渡ってしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。今回は、そのような「横断歩道外横断」のリスクや法律上の扱い、さらに通報の可能性について詳しく解説します。
横断歩道のない場所を渡る行為は道路交通法違反?
結論から言えば、横断歩道や信号機が近くにあるにもかかわらず、道路を横断することは「横断禁止場所横断」として道路交通法第12条違反となる場合があります。
ただし、横断禁止の標識・標示がない場合や明確な交通整理が行われていない区域では、グレーな状況になることもあります。そのため、法律違反とされるかどうかは、現場の状況によって異なります。
事故にならなかった場合でも通報される可能性はある?
多くの場合、実際に事故や接触がなければ通報される可能性は高くありません。しかし以下のようなケースでは例外があります。
- ドライブレコーダーで危険な行為が明確に記録されていた
- 運転者が強い危険を感じ、警察に相談した
- 繰り返し同じ場所で危険な横断をする人がいるという通報
こうした通報があった場合、後日、警察が事情を聞きに来ることもまれにありますが、事故が発生していない限りは指導や注意にとどまるケースがほとんどです。
実際のトラブル事例とその結果
事例1:通勤中に横断歩道を使わずに道を横断し、車が急ブレーキ。ドライブレコーダーの映像を警察に提出されたが、警察からは「注意喚起」にとどまり、罰金などは科されなかった。
事例2:通学路付近で横断歩道外横断を繰り返していた中学生が保護者とともに警察に呼び出され、地域の安全教育指導を受けた。指導記録は残るが、前科などにはならず。
歩行者としての正しい横断マナーとは
歩行者も道路を使う「一人の交通参加者」です。以下のような点を意識しましょう。
- 横断歩道がある場所では必ずそこを使う
- 信号のある交差点では青信号を守る
- 横断中はスマホを見ない、音楽を聴かない
これにより、自分の安全はもちろん、ドライバーとのトラブルも未然に防ぐことができます。
今後同じことを繰り返さないためにできること
今回たまたま事故にならなかったことは幸運です。ですが、次もそうとは限りません。「たまたま無事だった」ではなく、「危なかった」と振り返ることが大切です。
また、信号や横断歩道を守ることが、未来の自分や家族、他人の命を守る行動であることを意識しましょう。
まとめ|事故が起きなかった今こそ、行動を改めよう
・横断歩道のない場所での横断は、状況によっては違法となる可能性がある
・事故が起きていなくても、ドライバーから通報される可能性はある
・歩行者も交通ルールを守り、常に安全を優先する意識が大切
一瞬の判断が、人生を大きく左右することもあります。慌ただしい日常の中でも、ルールとマナーを守る心の余裕を持ちましょう。