夏になると多くの人が訪れる海水浴場。レジャー目的やリラックスを求めて一人で訪れる人もいますが、行動次第では周囲に不安感や誤解を与えてしまうことも。本記事では、公共の場でのマナーと法的な注意点について解説します。
海水浴場は誰でも利用できる公共空間
海水浴場は憲法上の移動・活動の自由により、誰でも自由に訪れることができます。年齢・性別・人数にかかわらず、一人で訪れることももちろん自由です。
実際、サーフィン・撮影・散歩・読書など、さまざまな目的で一人来場する人は少なくありません。
「見るだけ」は違法になるのか?
「特定の誰かをじっと見る」という行為が不快感を与えるレベルになった場合、公然わいせつ罪や軽犯罪法(1条33号「人に著しく羞恥の念を起こさせるような行為」)の適用対象になる可能性があります。
たとえば、水着姿の女性を執拗に凝視し続けたり、無断で写真を撮るなどの行為は「つきまとい」や「迷惑行為」と判断されるリスクがあります。
実例にみる判断のグレーゾーン
過去の判例では、凝視だけで検挙されたケースは非常にまれですが、状況によっては「周囲が通報」し、警察が注意・指導する事例もあります。
たとえば、ベンチに座って通行人を執拗に見ていた人が、職務質問を受けたケースも報告されています。重要なのは「第三者がどう受け取るか」です。
避けたい行動:マナーとモラルの観点から
- 視線を長時間同じ人物に向け続ける
- 撮影行為(無許可の撮影はNG)
- 近距離での接近・追従・声かけ
- 不自然な位置取りや長時間の滞在
これらは法的にグレーでも、周囲に不信感を与える原因になります。
「見る自由」と「見られる安心」の両立を考える
公共の場では、他人の行動に不快を感じることもありますが、「見る」こと自体を一律に違法とは言えません。しかし、不快感を与える行為はトラブルの火種になり得ます。
一人で楽しむのであれば、マナーを守りつつ周囲の反応に注意を払うことが大切です。
まとめ:自由と配慮のバランスが大切
・海水浴場に一人で行くのは合法で問題なし
・「眺めるだけ」でも、行動によっては迷惑行為や警察対応の対象になる可能性あり
・トラブルを避けるには、不快感を与えない距離感・行動を心がける
誰もが気持ちよく過ごせる場所であるために、「自分がされて嫌なことをしない」を意識して行動しましょう。