駐車中に愛車を当てられたものの、外見上は傷やへこみがない。そんなケースでも内部の損傷や今後のトラブルを考えると、不安になる方は多いはずです。この記事では、警察が事故として扱わなかった場合でも、被害者が取るべき適切な対応と費用負担の考え方について解説します。
見た目に傷がない場合でも内部の損傷の可能性はある
外装に傷が見当たらないとしても、バンパー内部や車体構造部分にダメージが及んでいる可能性はゼロではありません。特に樹脂製バンパーは「復元力」があり、外からの衝撃が見た目に現れにくいという特徴があります。
例えば、バンパー内部の吸収材が破損していたり、センサーや配線に微細な異常が起きているケースも報告されています。こうした問題は、走行後の振動や時間の経過で症状が現れる場合もあるため、念のため点検を受けるのは理にかなった行動です。
ディーラーでの点検は自己負担?費用請求できる可能性も
もしディーラーでの点検に費用が発生した場合、その負担を相手に請求することは法的にも可能です。ただし、スムーズに支払ってもらうにはいくつか条件があります。
- 相手が当てたことを認めている(LINEや会話記録があるとベター)
- 点検費用が必要最小限である(過剰な整備や交換は対象外)
- 事前に費用の説明・了承を取るのが望ましい
ディーラーの見積もりや領収書を保管しておき、後から相手に丁寧に説明することで、費用を負担してもらえる可能性は高まります。
警察が事故として扱わなかった場合の注意点
今回のように「事故としての処理はされない」ケースでは、自賠責保険や任意保険を通じた対応は難しくなります。このため、費用の補償ややりとりは当事者間の交渉によるものが中心となります。
相手の連絡先を確保してあるのは大きな強みです。点検結果に異常がなかったとしても、その後にトラブルが出た場合に備えて、やり取りの記録(メールやLINEなど)は残しておくことが重要です。
精神的ショックや不安が残る場合
長年無事故で車を大切にしていた方にとって、見た目上は無傷でも精神的ダメージは決して小さくありません。そういった心情を無理に抑えるのではなく、必要に応じて家族や保険会社、弁護士などに相談することで気持ちが軽くなることもあります。
また、ドライブレコーダーの記録などがあれば、後から事実確認に役立つこともあるため、映像が残っている場合は保存しておきましょう。
まとめ|目に見えない損傷への対応は慎重に
駐車中の接触で傷が見当たらなくても、内部にダメージが残っている可能性は否定できません。点検費用は加害者に請求できるケースもあるため、事前に説明し、証拠を整えておくのが賢明です。事故として処理されない場合でも、トラブルを防ぐためには記録ややり取りの履歴を残すことが何より重要です。