イベントやライブ、テーマパークなどで複数枚のチケットを購入し、家族や友人と一緒に入場するのはごく一般的な行為です。しかし、「2枚チケットを購入して同時入場するのは違法」と警察から指摘されたという事例もあるようです。本記事では、このような場面における法的な考え方や、誤解されがちなポイントをわかりやすく解説します。
■ チケットの複数枚購入は原則として合法
まず結論から言えば、2枚以上のチケットを購入して、自分と他人が一緒に入場すること自体は違法ではありません。むしろ、コンサートや映画館、スポーツ観戦など、複数人で楽しむことを前提としたイベントでは、ごく普通の行為です。
例えば、親子でコンサートに行く場合、当然ながら2枚チケットを購入し、一緒に入場することになります。これが違法とされるなら、あらゆる同行入場が問題になりますが、現実にはそんなことはありません。
■ 違法と誤解されるケース:転売や名義貸し
一方で問題となるのは、チケットに記載された本人以外が不正に使用するケースです。特に近年は「転売禁止」や「本人確認必須」のイベントが増えており、この場合に以下のような行為が問題視されます。
- チケットを高額で他人に転売する
- 他人の名義のチケットで本人確認をすり抜けて入場する
- 本人確認の際に虚偽の情報を伝える
こうしたケースでは「不正入場」や「偽計業務妨害」などの法的リスクが生じることがあります。
■ 警察からの注意がなぜあったのか?
「警察から2枚の同時入場が禁止だと言われた」との体験は、おそらくチケットの使用方法に誤解があったか、本人確認があるイベントにおいて、チケットの名義と入場者の関係性が不明確だった場合が考えられます。
また、チケットが「非譲渡」や「同行者登録制」のイベントであった場合には、本人確認が厳しくチェックされます。警察が介入したのは、転売や成りすましの疑いがあったためかもしれません。
■ 事前に確認すべきポイント
トラブルを避けるためには、以下の点を事前に確認しておきましょう。
- チケットに「本人のみ有効」「同行者情報登録必須」などの条件があるか
- 入場時に本人確認があるかどうか(顔写真付き身分証明書など)
- チケット購入時の規約(特に「転売禁止」や「譲渡不可」)
また、複数枚購入できるチケットでも、公式が「同伴者は本人と一緒に入場」などのルールを定めている場合があります。違反するとチケットが無効になるリスクもあります。
■ 実際のユーザー体験と注意点
例えば、ある音楽フェスでは「本人確認徹底」として、顔写真付きIDを全員提示するよう求められました。そこで「2枚分購入して友人と行く」つもりだった方が、友人のIDがなくて入場を拒否されたというケースも報告されています。
このように、イベントの運営ルールをしっかり確認しておかないと、思わぬトラブルにつながる可能性があるのです。
■ まとめ:2枚購入=違法ではないが、ルールは要確認
2枚のチケットを購入して同時に入場すること自体は、法律で禁止されているわけではありません。ただし、本人確認の厳しいイベントや譲渡制限がある場合には例外があり、違法行為と見なされるリスクが出てきます。
必ずイベントの公式ガイドラインを確認し、不明点があれば主催者やチケット販売元に問い合わせるようにしましょう。ルールを守って安心してイベントを楽しむことが、何より大切です。