電柱に衝突事故を起こした後の対応方法と保険手続きの流れ

自動車事故の中でも「電柱に衝突した」というケースは珍しくありません。とくに高齢の家族が運転中に体調不良で意識を失い事故を起こした場合、家族としても対応に戸惑うことが多いでしょう。この記事では、事故直後から必要となる手続きや連絡先、保険対応についてわかりやすく解説します。

■まず最初にやるべきこと:警察への対応と現場確認

事故発生後、警察が現場に駆け付けるのが一般的です。電柱に衝突した場合、交通事故としての処理がなされ、車両は警察署や業者に一時的に保管されるケースもあります。

運転者が救急搬送された場合でも、後日警察から連絡が来るため、事故の概要や運転者の健康状態を説明し、調書の作成や事情聴取に応じる必要があります。

■電柱修理費の請求は誰が行う?

電柱など公共インフラに損害を与えた場合、その所有者(多くはNTTや電力会社)から損害賠償請求が届くことがあります。修理費は数十万円〜百万円単位になることもあるため、個人で支払うのは現実的ではありません。

そのため、自動車保険の「対物賠償保険」を活用するのが一般的です。これは他人の財物に損害を与えた場合に保険金が支払われる仕組みで、電柱も対象に含まれます。

■保険会社への連絡は最優先

事故後、できるだけ早く加入している任意保険会社に連絡しましょう。連絡時に以下の情報を伝えるとスムーズです。

  • 事故の日時・場所・状況
  • 電柱などの損傷内容
  • 警察への届出の有無
  • 車の保管場所

保険会社が損害調査や賠償交渉を代行してくれるため、自身で電柱所有者と直接やり取りする必要はほとんどありません。

■親が意識を失った原因にも注意

意識喪失の原因が病気(脳梗塞・てんかんなど)や薬の副作用の場合、今後の運転継続が危険と判断されることがあります。運転者の体調については医師の診断を受け、「免許返納」や「運転適性検査」を検討することも視野に入れてください。

また、事故原因が医学的要因による場合、一部の特約(人身傷害や搭乗者傷害)が適用されないこともあるため、補償の範囲は保険会社に必ず確認を。

■車の引き取りや修理費の対応

事故車が警察署やレッカー業者に保管されている場合、保険会社からの指示に従い、提携修理工場への移送や廃車手続きを進めましょう。

修理費は車両保険の対象になりますが、加入状況や免責金額によっては一部自己負担が生じることもあります。「車両保険に入っているかどうか」を確認しておくとよいでしょう。

■まとめ:冷静に保険会社と連携して解決へ

親が意識を失って電柱に衝突した事故では、警察対応、修理費の請求、保険会社への連絡と多くの手続きが必要となります。

まずは任意保険会社に速やかに事故報告を行い、今後の指示を受けましょう。対物賠償保険で電柱修理費はカバーされるケースが大半ですので、個人で請求に応じる必要はほとんどありません。今後の再発防止のためにも、体調管理と運転の見直しも重要な視点となります。

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