近年、警察官を名乗って金銭をだまし取る「振り込め詐欺」や「還付金詐欺」が後を絶ちません。特に高齢者や一人暮らしの方を狙った手口が巧妙化しており、「自分は大丈夫」と思っている人ほどターゲットになりやすい傾向があります。本記事では、警察官を装った詐欺に引っかからないための予防策と、実際に使われている手口の例を交えて解説します。
警察官を名乗る詐欺の典型的な手口とは？
最も多いのは、「あなたの銀行口座が犯罪に使われた可能性がある」と言って個人情報を聞き出したり、キャッシュカードや通帳を預かろうとする手口です。
具体的には、「金融庁の者です」「警視庁の生活安全課です」といった立場で電話をかけ、職員を自宅に派遣すると言って、カードと暗証番号を封筒に入れさせるケースが多数報告されています。
不審な電話や訪問があったときの対処法
- 相手が名乗っても絶対に信用しない
- 自分から警察署や金融機関に電話をかけて確認する
- 家族や信頼できる知人に相談する
- 電話をすぐに切る勇気を持つ
特に、「暗証番号を教えてください」「今から職員が伺います」というような言葉が出た時点で詐欺と疑ってください。
詐欺を防ぐためにできる日常的な習慣
詐欺被害を防ぐには、以下のような心がけが有効です。
- 留守番電話機能を常にONにして、知らない番号には出ない
- 自治体の防犯情報メールに登録して最新情報を受け取る
- 家族で「合言葉」を決めておく（例：「電話でカードを渡す話が出たら必ず相談する」など）
また、高齢の家族がいる場合は、定期的に「最近詐欺の電話なかった？」と声をかけることが大切です。
実際にあった詐欺事件の事例
ある70代女性は、「あなたの口座が不正利用されています」という電話を受け、警察を名乗る男にキャッシュカードを預けてしまいました。その後、数十万円が引き出されてしまったとのことです。
このようなケースは、令和以降も多数発生しており、特に都市部だけでなく地方都市でも増加傾向にあります。
こんなケースも要注意！変化する詐欺の手口
最近では、「税金の還付金がある」という名目でATMを操作させる還付金詐欺や、「スマートフォンのアプリで警察とつながります」といったデジタル型詐欺も確認されています。
また、電話だけでなく、LINEやSMSを使ったメッセージ型の詐欺も増加中です。たとえば「不審な取引を検出しました」「このリンクから確認してください」といったメッセージは詐欺の可能性が高いため、絶対にアクセスしないようにしましょう。
まとめ：だまされないためには“確認”と“相談”が鍵
警察官を名乗る詐欺は巧妙化していますが、共通する特徴は「不安をあおって急がせること」です。少しでもおかしいと思ったら、その場で判断せず、家族や警察署の代表番号に相談することが最大の防御になります。
不安な時は一人で抱えず、周囲と情報共有することが、自分も大切な人も守る第一歩です。