バイク事故で壊れたヘルメットやインカムは新品請求できる?損害賠償の正しい考え方と実務対応

バイク事故によってヘルメットに傷がついたり、インカムが破損した場合、「新品を請求したい」と考える方も多いでしょう。実際に相手方にどこまで請求できるのかは、損害賠償の原則と現場での運用実態を理解することが重要です。この記事では、事故による物品損壊への賠償請求について、わかりやすく解説します。

バイク事故で損害請求できる範囲の基本

交通事故における損害賠償は「原状回復」が原則です。つまり事故前の状態に戻すことが目的であり、そのための費用を相手方に請求できます。バイク本体の修理費はもちろん、ヘルメットやインカムなどの周辺機器も対象に含まれます。

ただし、「新品価格で全額請求できるか」はケースバイケースです。使用期間や劣化具合によって「時価評価」が適用されることが一般的です。

ヘルメットは消耗品扱い?賠償実務での考え方

ヘルメットは安全装備であり、一定年数で買い替えが推奨される消耗品です。一般的には使用年数が3年以内であれば、新品価格に近い金額での賠償が認められるケースが多いです。

一方で、5年以上使用している場合は時価で評価され、請求額が大きく下がる可能性があります。事故前の購入レシートや写真が残っている場合は、積極的に提示しましょう。

インカム機器も損害賠償の対象になる

バイク用のインカムも、事故によって壊れたのであれば賠償対象として請求可能です。特にBluetooth接続や通話・ナビ機能を備えた高額な機器は、相応の価値があると判断されやすいです。

この場合も「いつ購入したか」「どの程度使用していたか」によって補償金額が変動するため、購入履歴や保証書などの証明書類を用意しておくとスムーズです。

相手方に請求するための手順と注意点

損害を請求するには、相手の保険会社に以下のような資料を提出するのが一般的です。

  • 損傷した物品の写真
  • 修理見積書または新品購入の見積書
  • 購入時のレシートや領収書
  • 事故状況を示す書面(実況見分調書など)

証拠が揃っていれば、相手方も任意保険会社を通じて交渉することが一般的です。納得のいかない提示額であれば、弁護士に相談することも視野に入れましょう

実例:ヘルメットが小さな傷だけでも請求できたケース

実際に「事故でヘルメットに小傷が入っただけ」という場合でも、内部構造に衝撃が加わっている可能性があることから、新品への買い替えを前提とした請求が通った事例もあります。

このように、「見た目は軽微な傷でも安全性に影響がある」と専門店からの所見を得られれば、説得力ある請求が可能です。

まとめ:新品請求は可能だが根拠を揃えて交渉を

ヘルメットやインカムなどの周辺機器は、バイク事故による損害賠償請求の対象となります。新品価格での請求も可能ですが、使用期間や劣化状況に応じた「時価評価」が採用されることが一般的です。

損傷の程度・購入履歴・写真などの証拠を整理し、冷静かつ根拠をもって交渉することが、納得のいく補償を得る鍵になります。迷った場合は、交通事故対応に詳しい弁護士に早めに相談するのがおすすめです。

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