交通事故の被害に遭い、むちうち症状として腰に痛みを感じる方は少なくありません。特に「座り続けたり、立ちっぱなしで痛みが出るが、前屈や後ろに反る動作では痛まない」といった症状には、一定の傾向と原因があります。
むちうちによる腰痛の原因とは？
むちうちは頸椎だけでなく、衝撃が大きい場合には腰椎（腰の骨）にもダメージを与えることがあります。主な原因は以下の通りです。
- 椎間関節や筋肉の損傷
- 腰椎周囲の炎症や過緊張
- 筋膜リリースが遅れることによる血行不良
このような要因により、特定の動作ではなく、同じ姿勢が続くと症状が悪化するというケースが多く見られます。
長時間の座り・立ちで痛みが強くなる理由
座り姿勢や立位は腰にかかる負担が大きく、特に事故後の炎症が収まっていない時期には局所の血流低下によって痛みが強くなります。特定の動作で痛まないのは、骨や神経そのものの損傷よりも筋肉や軟部組織の炎症や緊張が原因と考えられます。
そのため、動かした方が楽に感じることもありますが、過度な運動は逆効果になることもあるため、医師の指導が重要です。
医療機関での適切な対応と検査
まずは整形外科を受診し、レントゲンやMRIによる検査を受けることが大切です。特に以下のような症状がある場合は精密検査が推奨されます。
- しびれや感覚異常がある
- 痛みが2週間以上続く
- 日常生活に支障がある
事故直後は無症状でも、数日後に痛みが強まることがあるため、早期の受診が後遺症予防につながります。
同じような体験談から見る対処法
・ある40代女性は、追突事故後2週間してから腰痛が現れ、座るのが辛く仕事にも支障。MRIで腰椎の軽度椎間板変性が判明し、リハビリと湿布、温熱治療で改善したとのこと。
・30代男性は、事故から1ヶ月後も腰に鈍痛。整体や整骨院に通うも改善せず、医師によるリハビリに切り替えてから快方に向かったそうです。
むちうちと腰痛を併発した際の保険対応
交通事故によるむちうちは、自賠責保険や任意保険の適用対象です。整形外科での診断があれば、治療費や通院交通費、休業損害などの請求が可能になります。
必ず医師の診断書を取得し、保険会社への提出を忘れないようにしましょう。
まとめ：腰の痛みが軽くても早めの受診と相談がカギ
交通事故によるむちうちは、軽度に見えても慢性化するリスクがあります。腰の痛みが長時間の同一姿勢で悪化する場合、放置せずに整形外科を受診し、医師の診断をもとに治療を進めましょう。
また、事故に関わる医療費や損害については保険の適用が受けられるため、医師・保険会社・弁護士などと連携して、安心して治療を続けられる環境を整えることが大切です。