警察署の中でも「地域課」と「交通課」は役割が異なり、現場での初動対応や後処理においても分担があります。特に交通事故の現場では、どの課が出動するのか、どのように対応が移行するのかを知っておくと、いざというときに安心です。
地域課とは?現場に最初に駆けつける警察官
地域課は交番勤務を中心とする警察官で、日常的な巡回や市民の安全確保、初動対応を担っています。事故通報を受けた際に、まず駆けつけるのがこの地域課の警察官です。
たとえば、事故現場に近くの交番の警察官がすぐに対応することで、けが人の救護や現場の安全確保、当事者の身柄確認が迅速に行われます。
交通課とは?交通事故の専門的な捜査・処理を担当
交通課は、交通事故の捜査、交通違反の取り締まり、交通安全教育などを専門に担当する部署です。特に物損事故や人身事故の詳細な捜査・処理を行うのがこの課の役割です。
初期対応後、事故の規模や状況に応じて、地域課から交通課に引き継がれることが多く、交通事故証明書の発行や過失割合の調査も交通課が行います。
事故発生時の一般的な流れ
事故が発生すると、まずは110番などの通報を受け、地域課の警察官が最初に現場に急行します。初期対応を行い、事故の程度を確認したうえで、交通課に連絡が入り、必要に応じて交通課の担当者が到着し捜査を開始します。
交通課が対応するかどうかは、「人身事故か物損事故か」「交通違反があるか」「複雑な過失関係があるか」などによって異なります。
引き継ぎのポイントと役割分担の明確化
たとえば、物損事故など軽微な事故では地域課の警察官がそのまま処理を行うこともあります。一方、人身事故や複雑な事故では交通課に確実に引き継がれ、詳細な捜査が行われます。
また、加害者・被害者双方の供述や目撃者の話、ドライブレコーダー映像などをもとに、交通課が事故の状況を客観的に判断していきます。
具体例:交差点での追突事故の場合
仮に交差点での追突事故が起きた場合、まずは近隣の交番から地域課の警察官が出動。けが人がいた場合は救急車を手配し、同時に交通課へ連絡。交通課が到着次第、事故現場の検証や当事者からの聴取を行います。
このように、事故対応は両課の連携で進められています。
まとめ:地域課と交通課は連携して事故処理を行う
交通事故の発生時には、地域課が初動対応、交通課が専門処理という役割分担がされています。事故の状況によっては地域課のみで完結する場合もありますが、多くは交通課に引き継がれ、専門的な対応が行われます。
交通事故に関わった際は、どの課がどのように関与しているかを知ることで、今後の対応にも役立つでしょう。