交通事故の被害にあった際、保険に付帯されている弁護士特約を使うことで、示談交渉や損害賠償請求をスムーズに進めることができます。しかし「いつのタイミングで使えばいいのか」「そもそもどんな時に使うべきか」と迷う方も多いのではないでしょうか。本記事では、弁護士特約の最適な活用タイミングと、実際に相談する際のポイントを具体的にご紹介します。
弁護士特約とは？基本の仕組みをおさらい
弁護士特約とは、自動車保険や火災保険などに付帯できる特約で、事故などの際に弁護士に依頼する費用（上限300万円程度まで）を保険会社が負担してくれる制度です。過失割合や慰謝料などで争いがある場合に特に有効です。
費用は利用者の自己負担ゼロ、等級にも影響しません。そのため、早めの段階で弁護士に依頼することで、損害額や慰謝料の適正な回収が期待できます。
弁護士特約を使うタイミングはいつが最適？
弁護士特約は事故直後からでも使うことができますが、一般的には「加害者側の保険会社と交渉が始まる前」または「通院がある程度進んだ段階」で依頼するのが効果的です。
たとえば、通院3週間を過ぎたタイミングは、症状固定や慰謝料請求に向けた準備の時期として適切です。被害者側が0：10である場合でも、加害者側保険会社との交渉では慎重な対応が求められます。
弁護士に依頼するメリットとは？
弁護士に依頼することで、以下のような具体的なメリットがあります。
- 適正な慰謝料額を提示・請求できる
- 治療費や通院交通費などの支払い漏れを防げる
- 加害者側保険会社とのストレスの多いやり取りを任せられる
- 後遺障害等級認定や、異議申し立て手続きもサポート
特に、整形外科と整骨院を併用している場合など、通院内容が複雑なケースでは、弁護士のサポートで保険会社との対応がよりスムーズになります。
弁護士の選び方と依頼方法
弁護士特約を利用する際は、保険会社に連絡して「特約を使いたい」と伝えるだけでOKです。通常は自分で弁護士を選ぶことができ、多くの事務所が無料相談を受け付けています。
選ぶ際は、交通事故に詳しい実績のある弁護士を選ぶのが重要です。「交通事故専門」や「弁護士特約に対応」と明示している事務所がおすすめです。
夫婦それぞれで依頼できる？家族特約も確認
多くの保険では、弁護士特約は「同居の家族」や「別居の未婚の子」も対象となっており、夫婦であればそれぞれ別個に相談・依頼が可能です。
実際に依頼する際は、保険証券を手元に用意し、対象者と事故内容を明確に伝えることで手続きがスムーズに進みます。
まとめ：早めの相談がカギになる
弁護士特約は、過失ゼロの交通事故に遭った際こそ積極的に活用すべき制度です。事故から時間が経つほど保険会社との交渉が複雑になるため、「通院が2〜3週間経過した頃」が依頼の好機とも言えます。
家族も一緒に事故に遭っている場合には、それぞれが補償対象となるかも含めて相談しましょう。早めに専門家の力を借りて、後悔のない補償を受けることが重要です。