街中で見かける「ガールズバー」。その実態はキャバクラと似て非なる業態ですが、実際に女の子が隣について接客する場合、それは違法なのか?と疑問に思う方も多いはずです。この記事では、風俗営業法の観点から、ガールズバーの運営ルールや合法・違法の境界線について解説します。
そもそもガールズバーとはどんな業態?
ガールズバーは、女性スタッフがバーカウンター越しに接客をするスタイルの飲食店です。お客様の隣には座らず、あくまでカウンター越しで接客することが基本とされています。店側もこの点を前提に営業許可(風営法上は「飲食店営業」)を取得しています。
つまり、ガールズバーで女性が客の隣に座る行為は、本来の営業形態とは異なり違法になる可能性があります。
キャバクラとの法的な違い
キャバクラは、女性が客の隣に座って接待を行う業態であり、「接待飲食等営業」として風俗営業法第2条第1項第1号に該当します。この営業を行うには、警察署に対する風俗営業許可が必要です。
ガールズバーはこの許可を取っていない場合が多く、カウンター越し接客が前提の「一般飲食店」の営業許可しか得ていません。したがって、隣に座っての接客を行えば、無許可営業(風営法違反)として摘発対象になる可能性があります。
具体的に違法となるケース
- スタッフが客の隣に座り続けて接待した
- お触りやボディタッチが常態化している
- 個室での接待がある
こうした行為は、ガールズバーという名称で営業していても、実態がキャバクラと変わらなければ違法と判断される可能性が高まります。
行政指導や摘発事例も存在
実際に、全国各地で「ガールズバー」と称して風俗営業の実態を伴う店舗が摘発されたケースがあります。たとえば、2023年に東京都内で無許可の接待行為を行っていたバーが営業停止処分を受けた事例も。
警察は実態調査に基づき、許可内容に反する営業を行っていないかを定期的にチェックしています。
店舗選び・利用者側が知っておくべきこと
客側としては、利用する店舗がどのような許可を得ているかまでは分かりにくいですが、以下の点を目安にしてみてください。
- スタッフが必ずカウンター内から接客している
- 明らかにキャバクラ的な接客がない
- 公式サイトやメニューで料金体系が明示されている
また、法的にグレーな営業を行っている店ではトラブルが発生しやすいため、注意が必要です。
まとめ
ガールズバーで女の子が隣に座って接客する行為は、営業許可を得ていない限り違法となる可能性があります。ガールズバーは本来、カウンター越しの会話を楽しむ業態であり、それを超える接待行為は風営法違反と判断される場合があります。
安心してお店を利用するためにも、店舗の営業形態と実態が一致しているかを見極める意識が大切です。