7月14日に徳島自動車道で起きた、トラックと高速バスの正面衝突事故は記憶に新しく、トラックのバーストが原因で車体が対向車線にはみ出した中、バス運転手が右ハンドルで回避を試みたものの間に合わなかったという痛ましいものでした。
なぜトラックが対向車線にはみ出したのか
現場検証によると、トラックはタイヤがバーストし、直後に車体の半分以上が対向車線へ侵入した状況だったことが報じられています。[参照]
バーストによる急激な挙動変化で、ドライバーが制御力を失った可能性が高く、突発的なリアの横滑りや巻き込みが原因と考えられます。
突然の対向車線侵入時、一般的な回避行動とは
ドライビングの常識としては、第一にブレーキを強く踏むことが優先です。
次に、状況に応じてハンドル操作で車線変更や回避、緊急避難の必要が生じますが、今回のようにトラックがそのまま進入してきた場合、ハンドルによる回避だけでは間に合わないことも多いです。
バス運転手の判断はどうだったのか
報道によれば、バス運転手は右にハンドルを切って回避を試みたと述べていますが、それでも衝突したことから、非常に短時間に判断と操作を迫られる状況だったと推測できます。
多人数を乗せた大型車では回避の機動力が制限され、なおさらブレーキ中心の対応となりがちです。
事故を防ぐための日頃の備え
- 車間距離は余裕を持って保つ:前車が急停止・急変動した時にも対応できる余裕が必要。
- タイヤの定期点検を怠らない:バースト防止に直結する重要ポイントです。
- 緊急時の対応訓練やシミュレーション:一般ドライバーも急変動対応の心構えを持つことが有効。
実例から学ぶ反応判断
実際に高速道での回避時、パニックになると「どのタイミングでブレーキを離してハンドルを切るか」などの調整が難しくなります。
そのため、「まず止まる」「それでも間に合わないならステアリングで方向を変える」という順序を意識するだけでも、対応力に差が出ます。
法的責任と運転者の負担
今回の事故について過失割合では、トラックのバーストによる車線逸脱が主因となる可能性が大きく、バス運転手側には法的責任は問われにくいと考えられます。
ただし、高速運送業として点検・整備義務はあり、過失の有無は今後の調査によります。
まとめ
今回のように突発的な事象では、ブレーキを最優先しつつ、やむを得ず回避行動に移るという判断が理想です。
日頃から整備や備えを怠らず、安全運転意識を高めることが、世の中の悲劇を減らす第一歩となります。