昭和時代の集団予防接種によりＢ型肝炎ウイルスに感染した方々が対象となる給付金請求では、弁護士への依頼が一般的で、その収益性や司法書士の対応可否は実務上の大きなポイントです。本記事では、弁護士報酬の相場や司法書士との違いを踏まえながら、わかりやすく整理します。
弁護士に頼むメリットと報酬水準
Ｂ型肝炎給付金請求は、国家賠償請求訴訟として地方裁判所に提起する必要があります。これは本人でも可能ですが、法律的知識や証拠書類の整備など、多くの不安要素があります。そのため弁護士に依頼するケースがほとんどです[参照]
報酬は着手金無料のケースもあり、成功報酬として給付金の約8.8～22％程度（目安11％前後）が一般的です[参照]。実費や検査費用（3,000～35,000円程度）もかかりますが、一部は国側から和解後に支給されます[参照]
司法書士では受任できるか？その限界とは
司法書士は簡易裁判所の訴訟代理権はありますが、Ｂ型肝炎給付金請求のような地方裁判所での国家賠償訴訟には代理権がありません。そのため、書類作成のサポートは可能でも、代理人として法廷に立って訴えることはできません[参照]
実例として、司法書士事務所が依頼を受けても、実際の提訴手続きは弁護士が別途必要になるケースが多く、その点は依頼前に明確に確認する必要があります。
過払い金請求との収益比較
かつて過払い金請求は“過払いバブル”とも呼ばれ、特定の債務整理業務が効率良く高収益をもたらしましたが、その後影響力は低下しました[参照]。一方、Ｂ型肝炎給付金請求は専門性が高く、着手金無料・成功報酬制の組み合わせで弁護士にとっても収益性のある分野です。
簡単な債務整理と比べると手間はかかりますが、給付金がまとまった額になる可能性があるため、案件ごとに収益性が見込まれます。
専門性と安心できる依頼先の選び方
複数の法律事務所に無料相談を申し込み、実績・費用・対応の丁寧さを比較するのが安心です。
例えば「Ｂ型肝炎訴訟に強い専門サイト」でも、実績多数の事務所が紹介されています[参照]。相談する際は報酬体系や実費の説明、担当者の専門知識などを確認しましょう。
具体的な依頼の流れと準備
まずは自身の感染経緯（集団予防接種、母子感染など）を整理し、予防接種記録や医療診断書を揃えます。
次に、弁護士に相談し、訴訟の代理と併せて必要な検査手配（HBs抗原やHBV系統分解など）を依頼。訴訟後に和解となれば、検査費用や医療記録取得費用も国から支給されます[参照]
まとめ（まとめ）
Ｂ型肝炎給付金請求は弁護士への依頼が主流で、司法書士には代理権がなく、弁護士との連携が不可欠です。弁護士費用は成功報酬制が多く、給付金額から8.8〜22％程度が相場です。
過払い金請求と比較すると専門性は高いものの、給付金額が大きくなる可能性があり、弁護士にとって十分収益性のある分野です。複数の事務所を比較し、報酬・実績・対応力などを確認した上で依頼するのが安心です。