賞味期限を過ぎた商品を販売した場合、すぐに違法になるとは限りませんが、場合によっては法的責任を問われることがあります。食品衛生法や景品表示法など、消費者保護に関わる法制度を理解しておくことが大切です。
賞味期限と消費期限の違いを知ろう
まず基本として「賞味期限」と「消費期限」は異なるものです。
賞味期限は「美味しく食べられる目安の期限」で、一定期間過ぎても安全性には問題がない場合が多いです。一方、消費期限は「安全に食べられる期限」で、これを過ぎた商品の販売は原則として禁止されます。
賞味期限切れ商品の販売は法律違反になるのか？
賞味期限切れの商品を販売しても、それ自体がすぐに違法になるわけではありません。ただし、安全性に問題があると判断された場合や、消費者に誤解を与える表示をして販売した場合は、景品表示法や食品衛生法に抵触する可能性があります。
実際にあった事例と行政の対応
過去には、賞味期限切れの菓子類を通常商品として販売し、表示義務を怠ったとして指導を受けた事業者があります。このようなケースでは、「表示の適正性」が問われます。
たとえば「アウトレット」や「期限切れ品」と明示し、消費者に誤解のないよう販売することで、違法性を回避することができます。
古物商やフリマアプリでの個人販売の注意点
個人がメルカリやヤフオクなどで賞味期限切れ食品を販売する場合、食品衛生責任者の資格や営業許可が必要となることがあるため、安易な出品は避けるべきです。
また、食品衛生法上「不衛生な食品の販売」は禁止されており、販売者が安全性を確保できない場合、違反行為として扱われる可能性があります。
どのように販売すれば合法か？
- 賞味期限切れであることを明確に記載する
- 商品状態や保存状況を正しく伝える
- 消費期限切れ品は絶対に販売しない
- 安全性の確認が困難な商品は取り扱わない
特に業者であれば、社内の品質管理マニュアルに基づいたチェック体制を整えておくことがリスク回避につながります。
まとめ：賞味期限切れ商品の販売は条件次第で合法だが注意が必要
賞味期限を過ぎた商品でも、販売方法や表示が適正であれば必ずしも法律違反にはなりません。ただし、消費者に誤解を与えたり、安全性に疑いがある場合には、法的責任を問われる可能性があります。法律・ガイドラインに従って正しく取り扱いましょう。