交通事故の人身切替で何が変わる?免停・罰金・保険対応と心のケアまで徹底解説

交通事故を起こしてしまった直後は、誰しも混乱し、精神的にも追い詰められがちです。特に、物損事故として処理されていたものが後日「人身事故」へ切り替わった場合、運転者への影響は大きくなります。本記事では、免許の減点や免停、罰金、保険の対応、さらには事故後のメンタルの保ち方について、法的な観点と実体験を交えながら解説していきます。

物損から人身事故への切り替えとは?

交通事故では、最初に当事者同士で「物損事故」として処理された場合でも、後日、相手方が身体に痛みなどの症状を訴え、診断書を警察に提出すれば「人身事故」に切り替えられる可能性があります。

このような切り替えが起こるのは、軽いむちうち症状などが後から出てくるケースが多いためです。特に自動車同士の衝突では、初日には症状が出なくても、数日後に痛みが現れることは珍しくありません。

① 減点と免停の基準は?

人身事故に切り替わると、行政処分(点数と免許停止など)が発生する可能性があります。今回のように信号無視が原因の場合、以下のような点数が加算されます。

  • 信号無視:2点
  • 事故により軽傷者が出た場合:3点

合計5点であれば、過去に違反歴がなければ免停には至りませんが、過去1年間に違反点数が多い場合や累積点数が高い場合、30日以上の免許停止の対象となることがあります。

② 罰金はどれくらい?保険で支払えるのか

人身事故に切り替わった場合、刑事処分として略式起訴・罰金が課される可能性があります。軽微な事故であれば5万~20万円程度が一般的です。

なお、この罰金は自動車保険(任意保険)ではカバーされません。一方で、相手方の治療費や慰謝料などの損害賠償については、加入している任意保険の「対人賠償保険」が適用されるため、自己負担になることは少ないでしょう。

③ 保険会社の対応とすべきこと

事故後に人身事故へ切り替わった場合でも、まず保険会社に速やかに報告することが大切です。保険会社は相手方との交渉や示談交渉を代行してくれるため、自分で相手と直接やりとりを続ける必要はありません。

また、過失割合が10:0の場合、相手方の保険会社は介入しないことが多いため、トラブル防止のためにも弁護士特約があれば積極的に活用しましょう。

④ 事故後のメンタルをどう保つか

事故を起こしてしまったことは事実ですが、それを責め続けていても前には進めません。まずは誠意を持って対応することが重要です。それが結果的に相手方との関係改善にもつながります。

心の整理には、以下のような方法が有効です。

  • 感情を紙に書き出す「ジャーナリング」
  • 信頼できる人に話す
  • 心理カウンセリングやメンタルヘルス相談窓口を利用

自分を責めすぎず、できる限り冷静に対応し、必要なら専門家のサポートを受けることも前向きな選択です。

まとめ:適切に対応すれば、必ず前に進める

交通事故は誰にでも起こり得るものです。人身事故に切り替わった場合も、冷静に対処すれば過度な不安を抱える必要はありません。減点や罰金、保険の対応について理解を深め、必要な行動をとることで、状況をしっかり乗り越えることができます。何よりも自分を責めすぎず、今後の安全運転を意識することが、最も重要な再発防止策と言えるでしょう。

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