交通事故後に愛車を修理するか買い替えるか。特に過失がない事故の場合、「修理見積もりが高額なうえ、下取り額も低い」という現実に悩まされる方は少なくありません。この記事では、修理か買い替えかの判断を冷静に行うためのポイントと、具体的な事例を交えて解説します。
修理か買い替えかの判断基準は「残りの使用年数と価値」
修理費用が90万円、車の査定が60万円と仮定すると、「修理=90万円出費で元の状態へ戻る」vs「買い替え=60万円の査定+追加費用で新車や中古車を購入」という構図になります。
例えば、あと8年乗る予定であれば、修理してあと8年使用する場合のコストは1年あたり約11.2万円。一方、同等レベルの中古車を150万円で買い替えたとすると、年間約18.8万円。そう考えると、修理のほうが割安になるケースもあります。
修理のメリットとデメリット
メリット:乗り慣れた車を継続して使える。車検・保険手続きが継続可能。納車待ちが不要。
デメリット:事故車扱いとなり、将来的な売却価格が大幅に下がる可能性。修理後に不具合が残るリスク。
買い替えのメリットとデメリット
メリット:新車や高年式中古車に乗り換えることで燃費・安全性能が向上。心理的なリフレッシュ効果。
デメリット:初期コストが高い。自動車取得税や登録費用がかかる。納車まで時間がかかる可能性。
事故後の「修理か買い替えか」判断で考慮すべき追加要素
- ・事故相手の保険でどこまで補償されるか(過失割合が0なら全額請求可能)
- ・保険会社が提示する「時価額」が修理代を超える場合、全損扱いになることも
- ・修理後の車両価値が低下する点(いわゆる「事故歴あり」)
修理費用と時価額が接近する場合、「買い替えを保険会社が推奨するケース」もあります。
実際のケーススタディ
40代男性、5年落ちのコンパクトSUV。新車購入時380万円、修理費見積90万円、査定額60万円。結果的に、修理後も乗り続けると決め、さらに10年乗ることで「結果的にはお得だった」と感じたとのこと。
一方、20代女性で初めてのマイカーを同様の事故で失った方は「心理的に事故車に乗りたくない」として思い切って買い替え。後悔はしていないそうです。
まとめ:長期視点+心理的満足感で判断を
・あと何年乗る予定か
・修理後に納得できるか(見た目や安全面)
・金銭的に修理と買い替えのどちらが得か
・精神的に事故車に乗り続けられるか
これらを総合的に判断するのがベストです。迷ったらディーラーや整備士、保険会社に相談するのも選択肢のひとつです。