交通事故後に弁護士へ依頼したのに、連絡が取れなかったり対応が遅れたりすると不安が募ります。今回は、依頼後に放置されたと感じたときの対処法や、弁護士変更の判断基準について、実例を交えて詳しく解説します。
事故後に弁護士に依頼する意味とは?
交通事故において加害者側の保険会社と交渉するのは精神的にも大変な作業です。そこで専門知識を持つ弁護士に依頼することで、慰謝料や治療費、逸失利益などの適切な請求が可能になります。
特に「10対0」のような一方的な事故では、自分の保険会社が関与しないため、被害者側の交渉力を補う存在として弁護士は有効です。
弁護士が進捗報告をしない…よくある問題点
依頼後に「全く連絡がない」「こちらから連絡しないと動かない」といったケースは決して珍しくありません。弁護士も案件を多数抱えており、優先度の低い案件が後回しにされてしまうことが背景にあります。
しかし、依頼者にとっては進捗がわからないのは大きな不安要素です。定期的な報告義務や説明責任は、弁護士にも当然あります。
連絡がつかないときの適切な対応方法
- 1. 書面での確認:電話ではなく、メールや書面で進捗の確認を依頼することで証拠が残ります。
- 2. 事務所代表宛に相談:担当弁護士が不在続きなら、事務所の代表者や別の弁護士宛に状況を相談しましょう。
- 3. 進捗報告の定期化を依頼:「◯週間ごとに報告をお願いしたい」と具体的な間隔を提示するのも有効です。
弁護士変更は可能?
依頼した弁護士に信頼が持てない場合、契約の解除と新たな弁護士への依頼は可能です。ただし、進捗がかなり進んでいた場合には引き継ぎが複雑になったり、着手金が戻らないケースもあります。
特に進捗ゼロのまま長期間放置されている場合には「信頼関係の破綻」として契約解除の理由となります。法テラスや弁護士会に相談するのも有効です。
トラブルを防ぐ弁護士選びのポイント
- 交通事故案件に特化した実績があるか
- 連絡手段と頻度が明確に説明されているか
- 契約書に進捗報告や報酬の条件が明記されているか
初回相談の段階で、誠実さや説明の丁寧さを確認することが重要です。「無料相談」のみで判断するのは避けましょう。
まとめ:弁護士も「人」だからこそ関係性を見直す
放置や連絡不通は、依頼者の権利を守るうえで重大な問題です。我慢するのではなく、具体的に記録を取りながら確認し、それでも改善されない場合は変更も視野に入れるべきです。
弁護士は依頼者の味方であるべき存在。信頼できる関係を築くためにも、遠慮せず行動することが大切です。