右折時に対向車からパッシングされたらどうする?危険を避けるための正しい対応と判断基準

交差点で右折しようとしたとき、対向車がパッシングしてきた場合に「本当に止まってくれるのか?」「他の車に向けた合図かもしれない」と戸惑った経験はありませんか?この記事では、パッシングに対する適切な判断や行動、そして事故を防ぐための対応方法を解説します。

パッシングの意味は状況次第で異なる

パッシング(ヘッドライトの一瞬点灯)は日本では「どうぞお先に」と譲る合図として使われることが多い一方で、欧米では「自分が通るぞ」「注意してくれ」という警告の意味合いがあります。

つまり、対向車がパッシングしてきた場合でも、その意図は必ずしも譲っているとは限りません。交通事故の原因の多くが「思い込み」から生じるため、慎重な判断が必要です。

道路交通法における優先関係を確認

交差点では、基本的に直進車が優先です。右折車は対向直進車が完全に通過するのを待ってから進むのが原則です。仮に相手が譲る意思を見せたとしても、最終的に事故が起きれば右折車に過失が問われる可能性が高くなります。

実際の交通事故判例でも、「対向車が止まると誤認して右折→衝突→右折車に過失多数」というケースは珍しくありません。

本当に譲っているかの判断基準

対向車がパッシングしたとき、停車しているかどうかをよく確認しましょう。以下のような点もチェックポイントです。

  • 対向車が完全に停止しているか
  • 運転者が手で合図しているか
  • 周囲に歩行者や自転車がいないか
  • 隣の車線に別の直進車がいないか

不安がある場合は、たとえ譲られていても右折を控える判断が安全です

パッシングされても渡らないという選択肢

譲られても「お気持ちだけいただいて」渡らない、という判断は極めて合理的で安全です。相手が止まっても、周囲に別の車両が存在する可能性があるからです。

たとえば、対向車の隣の車線に直進バイクが来ていた場合、パッシングしてきた車が止まっても、そのバイクが接触する危険があります。

安全な右折のタイミングとは?

最も安全なのは、対向車が完全にいなくなったタイミングか、信号の矢印表示が出ているときです。以下のような状況で右折するのが望ましいです。

  • 対向車がすべて停止し、進路が完全に空いている
  • 矢印信号(青右折可)が表示されている
  • 警察官の誘導や交通整理がある

迷いが生じる状況では、進まない方が結果的にリスクが少ないのです。

まとめ:自己判断よりも「安全第一」で行動を

パッシングは譲る意思の可能性がありますが、それを鵜呑みにして右折するのは非常に危険です。交通ルールに従い、直進車優先の原則を守ることが事故を防ぐ第一歩です。

「通っていいよ」と思わせてくれる対向車の気持ちはありがたいものですが、そのお気持ちだけ受け取り、安全なタイミングまで待つのが最善の判断です。

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