カルテ改ざんは法律的に明確に禁止されており、場合によっては医師が逮捕・起訴される可能性があります。本記事では、関連法令や刑事責任の有無についてわかりやすく整理します。
カルテ改ざんとは何か?
カルテ改ざんは診療記録への虚偽記載・削除・修正などを指し、患者の治療履歴や証拠を意図的に操作する行為です。
民事では損害賠償の対象となり、医療訴訟で信頼性が大きく揺らぎます。
刑事責任としての根拠法
刑法第104条(証拠隠滅)は証拠を破棄・隠匿・改変すると3年以下の懲役または30万円以下の罰金の対象となります :contentReference[oaicite:0]{index=0}。
また、カルテを通じ医師法・医療法に違反する場合には虚偽診断書作成罪(刑法第160条)で3年以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることもあります :contentReference[oaicite:1]{index=1}。
実際に逮捕・起訴された事例はある?
判例や報道では、重大な医療過誤に伴うカルテ改ざんが問題となり、業務上過失致死傷罪や証拠隠滅罪で処分された事例があります :contentReference[oaicite:2]{index=2}。
必ずしもカルテ改ざんだけで逮捕されるとは限りませんが、他の違法行為と併発するケースでは処罰対象になりえます。
通報や摘発の仕組み
患者や家族がカルテ改ざんを疑った場合、医療関係機関や弁護士を通じて告訴・告発が可能です。
カルテ改ざんの証拠保全には、裁判所の抜き打ち調査などの法的手段が活用されます :contentReference[oaicite:3]{index=3}。
改ざんされたカルテが見つかったらどうすればよいか?
- まずカルテ開示請求を行い、内容を確認します。
- 疑わしい記載があれば、弁護士に相談し証拠保全や告訴の準備を進めます。
- 医療機関と話し合い、改善措置や再発防止策を求めることも重要です。
まとめ
カルテ改ざんは、証拠隠滅罪(刑法104条)や虚偽診断書作成罪(刑法160条)に抵触し、最長3年の懲役・罰金刑が課される可能性があります。
患者としては、カルテの開示を請求し、不審な記載がある場合は法的手段で対応することが現実的な対処です。