都市部、特に東京都内などの混雑エリアでたびたび報告される「ぶつかりおじさん」問題。通行中にわざと強くぶつかってくる中高年男性による迷惑行為は、ただの接触では済まないケースも少なくありません。この記事では、ぶつかりおじさんの行為が法的にどのような罪に問われる可能性があるのか、その場でできる対応や被害者のとるべき具体的な行動について詳しく解説します。
ぶつかりおじさんの行為は傷害罪や暴行罪に該当する?
強くぶつかる行為は一見偶発的な事故に見えることもありますが、故意にぶつかってきたと認定されれば、暴行罪(刑法第208条)や傷害罪(刑法第204条)に該当する可能性があります。
特に、ぶつかった結果、痣や打撲などの怪我が生じた場合は「傷害」に該当することもあり、加害者には刑事罰が科されることがあります。
その場で警察を呼ぶのは有効か?
ぶつかりおじさんに遭遇したら、その場で警察を呼ぶことは非常に有効です。現場の状況や目撃者の証言があるうちに、通報して対応を求めましょう。
110番通報時には、「強くぶつかられて怪我をした」「暴力的な接触を受けた」など、事実を明確に伝えることが重要です。警察官が駆けつければ、事情聴取や状況確認が行われ、記録に残るため、後日の被害届や告訴に繋がります。
証拠を残すことが泣き寝入りを避ける鍵
ぶつかりおじさんへの法的対応には、証拠の有無が重要です。以下のような証拠を意識して集めましょう。
- スマホなどで現場の動画・音声を録音
- 目撃者がいれば連絡先を聞く
- 受傷箇所の写真や診断書を保存
- 防犯カメラの映像を警察に確認してもらう
録音や撮影が難しい状況でも、当日の詳細なメモや実況見分の記録なども後に役立ちます。
被害届や告訴の流れとポイント
ぶつかり行為が継続的で悪質な場合は、警察署に被害届を出すことが可能です。暴行・傷害として立件するには、以下のような点がポイントとなります。
- 意図的な接触であったことを示す状況証拠
- 接触による身体的被害がある(診断書等)
- 繰り返し同じ相手から被害を受けている(ストーカー的性質)
また、加害者が特定できる場合は刑事告訴や損害賠償請求(民事)を行うこともできます。弁護士に相談しながら進めるのが安心です。
予防策と今後の対応指針
ぶつかりおじさんのような加害者の多くは、反応を見て楽しんでいるケースもあります。したがって、
- イヤホンを外して周囲に注意を向ける
- 人通りの少ない通路は避ける
- 不審者には接近せず、距離を取る
といった自衛意識も大切です。また、繰り返し被害に遭う場合は警察署や地域防犯センターへの相談もおすすめです。
まとめ:ぶつかりおじさんは泣き寝入りせず、証拠を持って冷静に対応を
意図的にぶつかる行為は暴行や傷害に該当する重大な犯罪です。泣き寝入りするのではなく、その場で通報・証拠の確保・被害届提出といった手続きを通じて、しっかりと対応しましょう。
被害が継続的な場合や身体的・精神的な被害が大きい場合には、弁護士への相談や刑事・民事の手続きを検討することも重要です。