ショッピングモールやスーパーの駐車場での車の接触に関して、「音がしたけどぶつけたかわからない」「窓が割れていたけど自分のせいか不明」など、当事者になってしまった可能性に悩むケースは少なくありません。今回は「当て逃げかもしれない」と感じたときに取るべき行動や、適切な対処方法について解説します。
音がした・違和感を覚えた場合は必ず現場確認を
運転中に「ボコッ」「バキバキ」といった異音がすると、何かに接触した可能性があります。たとえ目視で確認しても明らかな傷や痕跡がなかったとしても、周囲に異常があった場合は立ち止まることが大切です。
特に他人の車のガラスが割れていた、接触の可能性がゼロではないなどの状況では、後日トラブルに発展する恐れがあります。
自身のドラレコやセンサーをチェック
近年の車両は360度カメラや全方位センサーを搭載しており、接近・接触をある程度記録しています。まずはドライブレコーダーの映像を再確認し、接触したかどうかを客観的に判断しましょう。
ただし、ドライブレコーダーの録画範囲に死角がある場合や、衝撃が小さく検知されていない場合もあるため、記録に頼りすぎずに現場の状況も総合的に判断することが重要です。
相手が不在でも報告はしておくのが無難
仮に「ぶつけた可能性は低い」と思えても、警察や施設管理者にその場で一報を入れることで、後のトラブル防止につながります。被害者が後から警察に届けた場合、「当て逃げ」として処理されるリスクもあるためです。
報告の内容は「異音がしたので念のため確認しましたが、明らかな傷や痕跡は見つかりませんでした」というもので構いません。
その場を離れてしまった場合の対応
すでに帰宅してしまった場合でも、すぐに最寄りの警察署に相談・報告を行いましょう。その際には、ドラレコの映像や現場の状況説明ができるとより安心です。
警察には「自分ではぶつけた認識がないが、状況的に不安なので念のため報告したい」と伝えれば、記録として残してくれます。
当て逃げと判断されるリスクとは?
日本の道路交通法では「交通事故を起こした者は、直ちに車を停止し、必要な措置を講じなければならない」と規定されています。接触に気付いていたのにその場を離れると「当て逃げ」とみなされる可能性があります。
しかし、今回のように「実際には接触しておらず、証拠もない場合」は故意性が認められにくく、警察に相談した記録が残っていれば法的責任が問われる可能性は低くなります。
万が一に備えて今後気をつけたいポイント
- 異音・違和感を感じたらすぐに停車し確認する
- 現場ではスマホで状況の写真を残す
- ドライブレコーダーの映像は必ず保存しておく
- 警察や管理会社へ報告を怠らない
- 帰宅後も不安がある場合は自主的に通報する
「万が一」のリスクに備える意識がトラブル防止につながります。
まとめ:疑わしい場合は通報が安全策
事故や当て逃げは意図していなくても、放置すれば法的な問題に発展することがあります。「念のため通報する」ことが自分を守る最善の行動です。車に異常がなくても、不安な要素があるなら速やかに警察へ相談し、記録を残しておきましょう。
一瞬の判断が、後々の大きな違いになります。