最近「0800-300-0263」などのフリーダイヤルから、ソフトバンク光の料金が安くなるという電話がかかってくるケースが増えています。このような電話は、本当にお得な案内なのか、あるいは詐欺や悪質な代理店による勧誘なのか、利用者としては不安になります。この記事では、実際の通話事例を元に、乗っ取りや契約変更のリスクと、その防止策を詳しく解説します。
「基本料金が安くなる」は要注意のキーワード
通信回線の勧誘でよく使われるのが「今の契約のままで料金が安くなります」「設備の切り替えだけです」といった言い回しです。しかし実際には、新しい事業者との契約変更(転用や事業者変更)が発生し、知らない間に別サービスへ切り替えられてしまうトラブルが後を絶ちません。
たとえば、「KDDIのルーターに切り替わります」などの説明を受けた場合、ソフトバンク光ではなく、KDDI系のコラボ光に変更される可能性があります。実際の契約変更には本人確認や書面が必要ですが、うっかり同意をしてしまうと話が進んでしまうことも。
通話内容と詐欺の可能性を判断するポイント
詐欺電話かどうかを判断するには以下の点に注目しましょう。
- 個人情報を聞かれたか:氏名・住所・契約番号などが必要と言われた場合は要警戒
- 話があいまい・専門用語ばかり:理解させずに進めようとするケースは危険
- 「正規代理店が後で連絡する」:責任を逃れようとする常套句
上記の例のように「KDDIです」と繰り返すだけで質問に答えず、「後で代理店が連絡する」と濁す対応は典型的な詐欺的手法です。
個人情報を伝えていなければ契約は成立しない
電話で何らかの説明を受けたとしても、氏名・住所・回線ID・生年月日などの個人情報を伝えていない限り、相手は契約手続きを進めることができません。また、現在の契約から別サービスへ乗り換えるには本人確認の手続きが必要なため、情報を伝えていなければ勝手に契約が変わることはありません。
仮に何も伝えていない状態でルーターなどが送られてきた場合は、受取拒否または通信事業者へ連絡して確認してください。
万が一、情報を渡してしまった場合の対処法
もし誤って個人情報を伝えてしまった場合は、速やかに次の対応を取りましょう。
- 現在契約中の事業者(例:ソフトバンク光)へ契約変更申請が出ていないか確認
- 知らない事業者から契約確認書や機器が届いたら、電話で解約意思を伝える
- 念のため、国民生活センター(188)へ相談
また、変更手続きに必要な「事業者変更承諾番号」を自分が発行していないか確認することも重要です。
対策:このような勧誘を防ぐためにできること
今後同様の電話に出た際は、次のように対応しましょう。
- 「契約者ではないので対応できません」と断る
- 勧誘電話を録音する
- 相手の社名・担当者名を尋ねる(名乗らない場合は違法の可能性あり)
- ソフトバンクの公式窓口に確認する:[参照]
また、NTT東西の「転用・事業者変更承諾番号」発行サイトにはパスワードが必要なため、本人以外が勝手に取得することはできません。
まとめ:知らない番号からの「料金が安くなる」電話には要注意
「0800-300-0263」などの番号からの電話で、光回線の料金が下がるという勧誘には注意が必要です。話を聞くだけでも、誤解や誘導によって契約が進んでしまうことがあるため、少しでも不審に感じたらその場で断ることが大切です。
情報を渡していない限りは勝手に契約が変更されることはありませんが、安心のために現在の契約元に確認を入れておくとよいでしょう。