朝の通勤時間帯や通学時間帯などに、交差点で警察官が一人立って交通の流れを監視している光景を見かけることがあります。「交通見守り」「交通指導」「交通監視」などと呼ばれるこの行動にはどのような役割があるのでしょうか。そして、彼らはその場で違反を取り締まり、青切符を交付できるのでしょうか?この記事では、交通監視中の警察官がどのような装備を持ち、どんな業務をしているのかを解説します。
交差点に立つ警察官の主な目的は「監視・指導・啓発」
通学路や交通量の多い交差点では、交通事故防止や違反抑止のため、警察官が配置されることがあります。これは地域住民の安全を守る「交通指導取締り活動」の一環です。
特に朝の時間帯は、横断歩道での歩行者保護や、一時停止の徹底、信号無視の抑止といった目的で警察官が目立つ場所に立ち、注意喚起を行っています。多くの場合は“見せる抑止力”としての役割が大きく、実際に取り締まりを行うよりも事故防止が目的です。
青切符(交通反則告知書)とは?携帯の条件と運用
青切符とは、比較的軽微な交通違反(例:一時停止違反、信号無視、携帯使用など)に対して発行される「交通反則告知書」です。違反を現認した警察官がその場で交付し、反則金の納付を求める制度です。
ただし、青切符を発行するためには、一定の手続きと携行物(違反切符帳、反則金関係の伝票、身分証など)を持っている必要があります。そのため、ただ交通見守りのために立っている警察官が必ずしも青切符を携行しているとは限りません。
交差点での単独配置警察官が取り締まりできるか?
現場に一人だけ立っている警察官が、青切符をその場で交付するケースは極めて少ないとされています。理由としては。
- 単独では安全な取締りが難しい
- 証拠記録(撮影など)や安全確認の補助がない
- 装備や帳票を携行していない可能性が高い
そのため、多くのケースでは違反を現認した場合、付近のパトカーや別の警官と連携し、別地点での停止・指導に繋げる形を取っています。
取り締まり態勢が整っている場合の例
一方で、取り締まり目的で配置されている場合は、交通機動隊や地域課の複数人が交差点近くに潜んでおり、無線などで連携して取り締まりを行うことがあります。例えば。
- 制服警官が立って違反を観察
- 無線で違反内容を別の検挙係に通達
- 数十メートル先の停止係が違反車両を誘導
このような場合には、青切符を交付する体制が整っているため、取り締まりがその場で実行されます。
一般市民が知っておくべきポイント
・警察官が立っていても、必ず取り締まり目的とは限らない
・青切符はすぐに切れるとは限らず、複数人での態勢が基本
・「その場で切符を持っていない=違反ではない」とは限らない
仮に違反をしてもその場で注意だけで済むケースもありますが、あくまで運用の問題であり、違反をしないことが前提です。
まとめ:立っている警察官が青切符を持っているとは限らない
交差点で交通監視や指導にあたっている警察官は、必ずしも青切符を所持しているわけではありません。特に単独配置の場合、取り締まりよりも交通安全の啓発や事故防止の役割が中心です。
ただし、違反を見逃しているわけではなく、周囲の警官と連携して対応していることもあるため、普段から交通ルールを守ることが最善の対策です。