夏の海水浴場では楽しい時間を過ごすはずが、思わぬトラブルに巻き込まれることもあります。中でも着替え中に他人に絡まれたり、写真を無断で撮影されたりするケースは深刻です。この記事では、海水浴場での嫌がらせ行為に遭遇した際に取るべき対応、警察への相談方法、証拠の確保、心のケアまでをわかりやすく解説します。
公共の場での無断撮影は違法になる可能性も
他人が無断で写真を撮影する行為は、肖像権やプライバシーの侵害となる場合があります。特に着替え中などプライベートな場面の撮影は、軽犯罪法違反や迷惑防止条例違反に該当する可能性があります。
撮影された画像がSNSや掲示板にアップされた場合には、刑法175条(わいせつ物頒布)にも該当することがあるため、迅速な対応が重要です。
トラブルに遭遇したらまずは警察へ相談を
被害に遭った場合は、最寄りの交番や警察署に相談するのが基本です。加害者グループの人数・服装・発言内容・写真撮影の有無など、覚えている情報をできるだけ詳細に記録しましょう。
また、防犯カメラや周囲の目撃者がいる場合は、証拠として警察に提供することが可能です。写真を削除させる交渉は自分では行わず、あくまで警察に一任しましょう。
「騒がないで」と言われても相談は可能
被害者本人が「相談しないでほしい」と希望する場合でも、写真が流出すれば名誉やプライバシーに重大な影響が出る可能性があります。本人に配慮しつつ、弁護士や警察に状況だけでも伝えておくことが望ましいです。
匿名での相談も可能な窓口があり、例えば警察庁の「#9110」や自治体の女性相談窓口などが利用できます。
民事でも損害賠償請求が可能な場合
無断撮影やタオルを奪うといった行為は、民事上の不法行為として損害賠償請求が認められることもあります。精神的苦痛やプライバシーの侵害に対して慰謝料を請求できる可能性があります。
写真の削除請求だけでなく、加害者に対して法的責任を問いたい場合は、法テラスなどを通じて弁護士に相談すると良いでしょう。
トラブル回避のために意識したい行動
公共の場での着替えは視線を集めやすく、思わぬ誤解を招くことがあります。できるだけ更衣室や車内カーテン、着替えポンチョなどを利用することが望ましいです。
また、周囲に人がいない時間帯・場所を選んでも、突然人が現れることもあります。トラブルを未然に防ぐためには、常に「見られる可能性」を想定した行動が安全です。
まとめ:写真撮影や嫌がらせは軽視せず、まずは相談を
海水浴場での着替え中に無断で写真を撮られるなどの行為は、犯罪に該当する重大な問題です。たとえ被害者本人が躊躇しても、写真の悪用リスクを考慮し、警察や法律相談機関への相談を検討することが重要です。自分や大切な人を守るためにも、冷静かつ早期の対応を心がけましょう。