車のトラブルでレッカー移動となった際、保険会社から「レッカー車には同乗できないので別途移動手段を」と案内されることがあります。しかし現場ではレッカー業者のご厚意で同乗できることも。こうした場合、保険会社にどう報告すべきか不安になる方も多いでしょう。本記事では、そのような場面での適切な対応方法と伝え方について解説します。
レッカー移動時の基本ルールと保険会社の案内
多くの自動車保険では、事故や故障によるレッカー移動を「ロードサービス」として無料で提供しています。ただし、レッカー車には原則としてドライバー以外の同乗はできないという建前のもと、保険会社は「公共交通機関などをご利用ください」と案内することが一般的です。
これはあくまで「保険会社のサービス規定」によるもので、法律上の禁止ではなく、業務上のリスクを避けるための方針です。
実際に同乗できた場合の扱い
レッカー業者によっては、現場判断や人道的配慮で「同乗しても大丈夫ですよ」と声をかけてくれるケースがあります。このような場合、保険会社からは「原則NG」と言われていても、自己責任で同乗することが可能です。
このとき、あらかじめ伝えていた「別の移動手段にかかる交通費」が不要になったため、保険会社には正直に「現場でレッカー車に同乗させていただけたので、公共交通機関の利用はありませんでした」と伝えるのが適切です。
交通費精算に関する連絡方法
保険会社から書類が届くとの案内があった場合、以下のように書き添えましょう。
- 「当初、公共交通機関を利用予定でしたが、レッカー業者の方のご厚意で同乗させていただき、交通費は発生しませんでした」
- 「そのため、領収書の提出はございません」
保険会社も実費精算を前提にしているため、費用が発生していないことを誠実に報告すれば、トラブルになることはありません。
よくある誤解と注意点
「同乗したことで保険が使えなくなるのでは?」「虚偽申告と思われないか?」と心配する声もありますが、実費が発生していなければそれを正直に申告することで問題ありません。
むしろ、交通費の請求をしていないことは保険会社にとっても事務負担が減るため、誠意ある対応と受け取ってもらえるでしょう。
今後のために知っておきたいポイント
- 同乗が可能かどうかはレッカー業者次第で、必ずしも保障されているわけではない
- 同乗した場合も、保険会社には必ず実際の対応内容を伝える
- 交通費が発生しなければ、書類提出の際に「不要となった理由」を明記
こうしたポイントを知っておくことで、今後似たようなトラブル時にも安心して対応できます。
まとめ:正直な申告が信頼に繋がる
今回のように、予定外のことが起こるのはロードサービス現場では珍しくありません。大切なのは、保険会社に対して誠実に「実際に起きたこと」を報告することです。
「公共交通機関は使わず、レッカー車に乗せてもらったため、交通費請求はしません」と一言添えるだけで、問題なく処理が進みます。トラブルの際は焦らず、事実を丁寧に伝えることを心がけましょう。